マーケティングオートメーション(MA)とは?基礎知識やツールについてわかりやすく解説

マーケティングオートメーション(MA)とは?基礎知識やツールについてわかりやすく解説

マーケティングオートメーション(以下、MA)とは「購買フェーズを引き上げるために顧客の状況にあわせて実施される、マーケティング活動全般を自動化する取り組み」です。

この記事では、MAの基礎知識からツールの機能についてまで、わかりやすく解説しています。MAの導入をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

マーケティングオートメーション(MA)とは?

最初に書いたように、MAとは「購買フェーズを引き上げるために顧客の状況にあわせて実施される、マーケティング活動全般を自動化する取り組み」です。

「顧客」というのは新規顧客に限りません。既存顧客も含みます。

企業によっては、既存顧客へのアップセルやクロスセルが課題の場合もあるはずです。このような場合でも、MAは活用できます。

「MA=デジタルマーケティング」というイメージがあるかもしれませんが、非デジタル(アナログ)も対象です。MAは、あらゆるマーケティング活動を対象としています。

マーケティングオートメーション(MA)が求められる理由

MAが求められる理由として「お客さまの購買行動の変化」が挙げられます。近年ではインターネットが普及したことで、情報収集がデジタル上でおこなわれることが増えました。

結果としてマーケティング手段も多様化が進み、MAが求められるようになったといえます。収益性を重視する多くの企業では、マーケティング施策の費用対効果が強く意識されています。

いわゆる「マーケティングROI」の見える化と、改善の必要性がより強く意識されるようになったこともMAが求められる理由の一つです。

マーケティングオートメーション(MA)の目的

MAの目的は、最終的には会社の売上を増やすことです。そのためには、マーケティングの全体管理が必要です。

お客さまがマーケティング施策にどう反応したか、どのような状況にあるのかなど、全体を管理しなければ目的は達成できません。

マーケティングオートメーション(MA)の歴史

MAという言葉は、1990年代前半にアメリカのソフトウェアベンダーが使いはじめたものです。

アメリカでは2000年代から普及がはじまり、日本国内では2015年が「MA元年」として、多くの企業からの注目を集めました。



富士キメラ総研の調査によると、2020年のマーケティングオートメーション(SaaS)市場規模は約137億円。今後も市場は堅調に推移し、2025年には約236億円と予測されています。

日本におけるIT投資の歴史

企業におけるITツール導入の投資は、大まかにいえばERPからCRM/SFA、そしてMAという流れを辿ってきた背景があります。これは「管理・効率化」から「収益拡大」へのシフトといえるでしょう。

こうした管理機能システムへのIT投資が一巡すると、次はCRMやSFAに代表される「効率化」が投資対象となります。

この頃の企業は、ITツール導入による業務効率化によって競争優位性を高めました。 しかし、効率化だけでは競争優位に立てず、「変革」や「成長」が必要な時代が到来。 ITツールも、より顧客に近いマーケティング領域を対象にする必要が出てきました。

そこで、MAに注目が集まったのです。

マーケティングオートメーション(MA)でできること

MAツールを使うと、どのようなことができるのでしょうか? 具体的な内容を解説していきます。

見込み顧客の獲得(リードジェネレーション)

見込み顧客の獲得を「リードジェネレーション」と呼びます。

リードジェネレーションとは、0から顧客を生み出す活動です。オフライン・オンラインによって活動内容は異なります。

オフラインのリードジェネレーション

オフラインでおこなわれるリードジェネレーションの主な内容は、次の通りです。

前時代的に感じられるものもあるかもしれませんが、扱う商材やターゲットによっては非常にコストパフォーマンスが高くなります。

種類内容
電話・訪問営電話をしてアポイントを取り、訪問する営業活動(テレアポ)
DM・FAXの送付リスト化された情報からDM(ダイレクトメール)やFAXを送付する営業活動
チラシ・パンフレットの配布 ポスティングや手渡しなどで配布する営業活動
テレビCM・雑誌広告・OOH広告などテレビ・雑誌・OOH(駅や看板などの屋外)への広告出稿
セミナー・イベント自社に関するセミナーや展示会イベントで名刺交換などをおこなう営業活動

  

オンラインのリードジェネレーション

オンラインでおこなわれるリードジェネレーションの主な内容は、次の通りです。オンライン上でおこなわれる、Webマーケティングが中心となります。

種類内容
公式ウェブサイト(オウンドメディア)SEOやコンテンツマーケティングを通じて自社サイトやコンテンツに送客し、リードを獲得する方法
SNSFacebook、Twitter、LINEなどを活用してリードを獲得する方法
資料ダウンロードホワイトペーパーなどの資料をダウンロードする際に個人情報を入力してもらい、リードを獲得する方法
ネット広告リスティング広告やディスプレイ広告などでランディングページ(LP)などへ送客し、リードを獲得する方法
ウェビナー、オンラインイベント 自社に関するセミナーや展示会イベントをオンライン上でおこない、リードを獲得する方法

  

リードジェネレーションについて、さらにくわしく知りたい方は「リードジェネレーションとは?見込み客獲得に有効なMA(マーケティングオートメーション)のはじめかた」をご覧ください。

見込み顧客情報の管理(リード管理)

リード管理とは、オフライン・オンラインで獲得したリードを一元管理し、見込み顧客を引き上げる機能です。

KPI(重要業績評価指標)の設定や測定も可能です。行動履歴に基づく情報提供により、ビジネスチャンスをコンスタントに創出する仕組みが作れます。

リード管理はデータを集めるだけではうまくいきません。「名寄せ」や「シナリオ設計」が重要です。

名寄せ

リードには会社名や住所、連絡先や名前など、多くのデータが含まれます。こうしたデータを適切に統合することを「名寄せ」と呼びます。

名寄せによって情報整理をしないと、データが重複してしまう可能性があります。そうなると顧客への連絡が重複して、迷惑をかけてしまうかもしれません。

名寄せされるデータには、次のようなものがあります。

  • 会社名
  • 会社住所
  • 氏名
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 申し込み履歴
  • アクセス履歴

こうしたデータを一つひとつ確認して分けるのは大変ですが、MAツールを活用すれば自動的に名寄せをおこなえます。

シナリオ設計

リードを獲得した際に、そのリードがどのような過程を経て商談までいたるかという「シナリオ設計」をおこないます。

シナリオ設計をしておけばリードの状況(フェーズ)が明確になり、次にするべきアクションを決められます。ルールを設けることで、フェーズ設計がしやすいです。

以下の図は、顧客の「認知」「興味・関心」「比較・検討」「商談」といったフェーズを示した「購買ピラミッド」です。

自社の商材を認知してくれたリードのうち、何割かはさらに興味関心を深め、やがて比較・検討の段階を経て具体的な商談へと進んでいきます。

見込み顧客の引き上げ(リードナーチャリング)

見込み顧客の引き上げを「リードナーチャリング」と呼びます。 特にBtoBビジネスにおいて、リードナーチャリングは有効です。

企業が商材購入を決定し、成約するまでには半年~1年程度かかることが想定され、この期間にアプローチして接点を持ち続けることが重要だからです。

リードナーチャリングの手段は、オフラインとオンラインによって異なります。

オフラインのリードナーチャリング

オフラインのリードナーチャリングには「セミナー・勉強会」「電話」などが挙げられます。 セミナーで自社商品の活用方法や課題解決につながる話をすれば、見込み顧客の関心は高まります。

また、実際に商品のデモンストレーションや勉強会を開催することで、「認知」から「検討」「商談」といったフェーズへ引き上げられる可能性が高まります。

電話もオフラインでおこなわれるリードナーチャリングの一つです。電話でヒアリングやフォローすることで、見込み顧客の関心が高まることもあります。

オンラインのリードナーチャリング

オンラインのリードナーチャリングは、次のような手法を組み合わせておこないます。

  • オウンドメディアやSNS
  • ホワイトペーパー
  • メールマガジン
  • ウェビナーの開催

ウェブへのアクセス履歴をもとに適切なコンテンツを提供することで、見込み顧客の引き上げが期待できます。

リードナーチャリングについて、さらにくわしく知りたい方は「リードナーチャリングとは?MAツールを武器に、BtoBリードナーチャリングで成果を上げるための5つのステップ」をご覧ください。

見込み顧客の絞り込み(リードクオリフィケーション)

見込み顧客の中から顧客となりそうな候補を絞り込んで、営業担当者へと引き渡すことを「リードクオリフィケーション」と呼びます。

商談までの流れとして、リードジェネレーションによって見込み顧客を獲得し、リードナーチャリングによって見込み顧客の引き上げをおこないます。

しかしそれだけでは十分とは言えません。最後のステップとして、リードクオリフィケーションをおこなうことが重要です。

これら3つのステップを合わせて「リードマネジメント」や「デマンドジェネレーション」と呼ぶこともあります。絞り込みをするための方法についてお伝えします。

スコアリング

スコアリングとは、MAで管理するリードの属性や行動などの情報について、あらかじめ定義したルールに基づいて、リードを点数化し評価することです。

スコアリングに用いられる情報は次の通りです。

  • Webサイトの閲覧履歴
  • 資料ダウンロードなどの行動履歴
  • セミナー/ウェビナーへの参加履歴
  • 職種や役職といった属性情報 など

上図のように情報に応じて点数化することで、確度の高いターゲットリードを、ベストなタイミングでフォローできるようになります。

データクレンジング

データクレンジングとは、正確な集計や分析ができるよう、データをきれいにして使いやすい状態にすることです。

蓄積した顧客データを、経営判断やマーケティング業務などに活かすために欠かせません。



データクレンジングの基本的な流れは次の通りです。

  1. 問題があるデータのパターンの抽出
  2. 修正ルールの決定
  3. データの修正
  4. 重複データの統合(名寄せ)、不要なデータの削除

これらをおこなうことでデータを一元化でき、有効活用しやすくなります。

くわしいデータクレンジングの手段については「データクレンジングとは?マーケティング施策成功のために欠かせないデータクレンジングの手順」をご覧ください。

ホットリード

ホットリードとは、有力な見込み顧客のことです。まだ検討に至っていない見込み顧客(コールドリード)を、リードナーチャリングによって検討度合いの高いホットリードに引き上げていきます。

スコアリングで一定の数値に達するとホットリード、あるいはホットリード候補となります。

さらに営業にとって不可欠な「BANT条件」をヒアリングすることで、ホットリードの確度を高められます。

  • B…Budget(予算)
  • A…Authority(決済権)
  • N…Needs(必要性)
  • T…Timeframe(導入時期)

さらに次の2つを合わせて「BANTCH」と呼ぶこともあります。

  • C…Competitor(競合)
  • H…Human resources(社内人材)

ホットリードを営業部に引き渡した数を、マーケティング部門のKPIとする会社も多いです。

ホットリード選別の方法については「ホットリードを商談につなげるスコアの使い方とは?メリットと注意点をご紹介」をご覧ください。

マーケティングオートメーション(MA)ツールの活用によってできること

MAを実行するための手段として便利なのが「MAツール」です。

MAツールを活用すると、どのようなことができるのでしょうか。くわしく解説していきます。

マーケティング活動の自動化

MAツールを活用することで、マーケティング活動全般を自動化できます。

これにより、マーケティング活動が大幅に効率化され、マーケターは企画やクリエイティブといった人間にしかできない仕事に注力できるようになります。

ランディングページやWebフォームの作成

MAツールを活用すると、ランディングページ(LP)やWebフォームが簡単に作成できます。ランディングページとは、検索結果や広告を経たユーザーが最初に見るページです。

見込み顧客へ魅力的な情報をコンスタントに提供するためにも、LPやWebフォームを簡単に作成できる機能は大活躍します。

ランディングページの最適化については「BtoBリード獲得のために不可欠なランディングページの最適化。LPの改善をどう進める?」でくわしく解説しています。

セミナー/ウェビナーの管理

セミナー/ウェビナー運営では「自動化」「見える化」「定型化」が重要です。

MAツールを活用することで、業務プロセスを効率化できます。MAツールによって具体的にできることは、次の通りです。

  • 申し込み・問い合わせフォーム作成
  • 集客メールやはがきDMの配信
  • 当日の来場・視聴管理
  • 事後アンケートの作成
  • サンクスメール配信
  • 資料ダウンロード など

ウェビナーを開催したことがない方は、こちらの関連記事「ウェビナーとは?意味や配信のはじめ方をわかりやすく解説」を参考にしてください。

キャンペーンマネジメント

キャンペーンマネジメントとは、キャンペーンに関わる一連の業務全般を管理することです。

MAツールを活用することで、リードの状況に合わせたキャンペーンを実施する「1to1マーケティング」が可能となり、リードの買う気を引き上げられます。

キャンペーンマネジメントは、継続することが重要です。PDCAを回し、少なくとも1年の期間をかけてじっくり取り組んでください。

キャンペーンマネジメントについて、さらにくわしく知りたい方は「キャンペーンマネジメントとは?MAツールで効果的な1to1マーケティングを実現」をご覧ください。

メールマーケティング

MAツールを活用すれば、最適なタイミングで対象ごとに最適なコンテンツ配信ができるため、リードの買う気を引き上げられます。

これにより、全顧客に同一メールを送るだけのメールマガジンが「メールマーケティング」へと変わります。

メール送信後は開封率やリンクのクリック率などの効果測定をし、次の施策を企画しながら商談へとつなげ、お客さま一人ひとりとコミュニケーションを図りましょう。

メールマーケティングでは「いつ、誰に、どのような内容のメールを送るか」が重要です。こうしたシナリオを決めるために役立つツールに「カスタマージャーニー」「ペルソナ」などがあります。

くわしくは「メールマーケティングで使用されるカスタマージャーニーとは?活用上の注意点も解説」をご覧ください。

Webトラッキング

近年は、Web上でのコミュニケーション方法が多様化しています。

潜在顧客は資料が読みたいだけなのか、サービスに興味を持っているのか、契約したいと考えているのか……。

行動の裏側にある、複雑な真意を的確に読み取ることが重要です。

MAツールを活用すれば、ページごとの閲覧時間、閲覧ページ、ページ遷移の順番などの詳細なトラッキング情報を取得・蓄積できます。

こうしたサイト上で得られたデータをセグメントし、見込み顧客の引き上げが可能です。

レポーティング

マーケティング施策の結果をレポーティングしてくれる機能もあります。ダッシュボード上でデータを可視化し、分析可能です。

レポート機能を活用し、PDCAを回すことで、マーケティング施策が改善していきます。

他システムとの連携

MAツールの連携機能を使えば、さまざまなシステムとの連携が可能です。 連携することでツールの実力を最大限に引き出し、実現できることの幅が大きく広がります。連携できるシステムと、その特徴を紹介します。

CRM(Customer Relationship Management)

CRMは、日本語で「顧客関係管理」と訳されます。顧客情報を把握し、継続的に管理していくツールです。

MAツールと連携することで、顧客のプロフィールや取引履歴、カスタマーサービスとのやり取りなど、顧客とのコミュニケーション履歴を管理できます。

CRMについてくわしく知りたい方は「顧客理解に欠かせないCRMとは?マーケティングにどう役立てる?」をご覧ください。

SFA(Sales Force Automation)

SFAは、日本語で「営業支援システム」「営業支援ツールなど」と訳されます。

日々の営業活動をデジタルデータとして蓄積し、業務の見える化・効率化を図ります。また、スピーディーに部門内への共有と他部門への展開が可能です。

SFAについては「MAツールとSFA/CRMとの連携、どう進める?マーケティングとセールスの両部門を効率化するには」でくわしく解説しています。

BI(Business Intelligence)ツール

BIツールは、蓄積されている大量のデータを分析し、分かりやすく可視化することで業務に活用するツールです。

そのため、専門家に限らず誰もが手軽にデータを分析できるようになります。マーケターの判断材料として利用できる有効なツールです。

DMP(Data Management Platform)

DMPは、自社と外部のさまざまなデータを一元管理・分析するプラットフォームのことです。

自社で保有するデータを外部のデータと組み合わせて分析すれば、ユーザーニーズに合った広告配信をするなど、より効率的なマーケティング施策ができるようになります。

マーケティングオートメーション(MA)のメリット・デメリット

MAには多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。MA導入前にメリット・デメリットを把握しておきましょう。

マーケティングオートメーション(MA)のメリット

MAにはさまざまなメリットがあります。

ここでは「顧客との関係構築」「業務負担」「各部門との連携強化」の3つを挙げて紹介します。

冒頭にも説明したように、MAは「購買フェーズを引き上げるために顧客の状況にあわせて実施される、マーケティング活動全般を自動化する取り組み」です。

オンライン・オフラインを問わずメリットがあります。

顧客との関係構築

MA導入により、お客さま一人ひとりに合った情報発信が可能になります。

お客さまへ最適なタイミングで最適なコンテンツ配信ができるので、関係性向上につながります。

お客さまの状況に合わせた「1to1マーケティング」によって濃いコミュニケーションが可能です。会社のファンともいえる、ロイヤルカスタマーの創出に一役買ってくれます。

業務負担の軽減

MAによってマーケティング活動が自動化されます。これによりマーケティング担当者や営業担当者の工数を軽減でき、生産性向上にもつながります。

セミナーを例に挙げると、申し込み受付や当日対応、アフターフォローまでをワンストップで効率的におこなえるので、業務負担の大幅な軽減が可能です。

アナログな作業がデジタル化することで、手作業による人的ミスも減ります。

各部門との連携強化

各部門との連携強化につながる点も、MA導入の大きなメリットです。MAとSFAを連携すれば、マーケティング部門と営業部門との情報共有や相互のフィードバックが可能となります。

企業全体のデータマネジメントも最適化され、管理部門などにもメリットがあり、起業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が促進されます。

マーケティングオートメーション(MA)のデメリット

MAにもデメリットはあります。具体的なデメリット内容を認識し、解決策を考えたうえでMA導入の準備を進めてください。

体制構築が必要

MAを成功させるためには、PDCAを回す必要があります。マーケティング部門と営業部門、カスタマーサクセス部門などが連携できるようにしておく必要があります。

事前に組織的な運用体制を、しっかりと構築しておきましょう。

リソースの確保が必要

MA導入には、お金のほかに人的リソースも必要です。導入や運用には手間と時間がかかりますし、担当者の人件費もかかります。

MAを活用するためにはスキルが必要です。適任者がいなければ、新たに人員を採用したり、社内育成をする必要があります。

効果が出るまでに一定の期間が必要

MAは効果が出るまでに一定の期間がかかるため、経営層の理解が必要となります。

戦略を立て、リードを集めるまでにも時間がかかりますし、そのリードを引き上げるまでにも時間がかかります。

すぐに効果が出るという考え方ではなく、効果が出るまでには時間がかかるという前提で考えてください。

マーケティングオートメーション(MA)の成功事例

MAの導入効果があった企業の導入事例を2つ紹介します。どちらのケースでも定量的な効果が見られました。

株式会社アイアットOEC



株式会社アイアットOECでは、対応する社員の人数が従来と変わらずに商談数が8倍に増加。社内の連携強化につながり、限られた人数で生産性が高まりました。

とくに効果的だったのが「ステップメールの自動化」です。

きめ細かなシナリオによって送られるステップメールは、商談や案件化につながる生命線です。

株式会社アドバンテッジリスクマネジメント



株式会社アドバンテッジリスクマネジメントでは、コロナ禍にセミナーをウェビナーへ切り替えた結果、申し込み数が約3倍に増加。

さらにはMAツールを情報共有基盤としても活用し、立ち上げから3年で15名まで拡大したマーケティング部門を支えています。

ウェビナー管理や営業へのリード提供をはじめ、部門を横断して施策の状況を共有するためにMAを活用しています。

マーケティングオートメーション(MA)を進めるうえで大切なこと

MAを進めるうえで大切なことを3つ紹介します。MAを成功させるためには、長期的な運用が必要です。これから紹介することを意識して、進めることをおすすめします。

KPI・KGIの設定

MAを進めるうえで、明確な指標を設定していくことは重要です。

明確な指標がないと、効果検証ができず、施策が成功したのか失敗したのかも分かりません。そこでKPI・KGIの設定が必要になります。

KPI

KPIとは「Key Performance Indicators」の略です。日本語では「重要経営指標」「重要業績指標」などと訳されます。

KPIは企業活動に重要な指標です。理由は次の通りです。

  • KGIへの道筋がをわかりやすくなる
  • 客観的な数字で業績を見える化し、PDCAを回せる
  • 社内・部門内で意識を共有できる

企業活動で使われるKPIの種類と実例について、表にまとめました。下記のKPIはあくまで例ですので、自社の目的に合ったKPIを設定してください。

部門 売上高
マーケティング
  • Webサイトのアクセス数
  • 資料請求数などのCV(コンバージョン)数
  • CVR(コンバージョン率)
  • ホットリード数
営業
  • 売上高
  • 新規顧客獲得数
  • 受注率
  • LTV(顧客生涯価値)
人事・労務
  • 離職率
  • 採用数
  • 従業員一人あたりの教育投資額
  • 従業員満足度
会計・財務
  • 利益率
  • 自己資本比率
  • FCF(フリーキャッシュフロー)
  • ROIC(投下資本利益率)

   

KGI

KGIとは「Key Goal Indicators」の略です。日本語では「重要目標達成指標」と訳されます。

KGIは起業の最終目標とすべき数字で、次のようなものがKGIに設定されることが多いです。

  • 売上高
  • 営業利益
  • 業界シェア

KPI・KGIについて、さらにくわしく知りたい方は「マーケティングの成否を分ける「KPI」「KGI」の重要性とは。シャノンがKPI設定で失敗した実体験もご紹介!」をご覧ください。

営業部門など、各部門との連携

マルケト元代表の福田 康隆氏が2019年に出版した『THE MODEL』(2019年)では、営業活動の分業が重要だと書かれています。

マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの4部門に分類し、連携するスタイルが現代に適しているとされています。

部門 活動内容
マーケティング自社製品やサービスが継続的に売れるための仕組みづくりをおこなう
インサイドセールス見込み顧客と電話やメールでコミュニケーションをとり、購買意欲を引き上げる
フィールドセールス見込み顧客と対面で商談や交渉をおこなう
カスタマーサクセスサポートし、顧客を成功へ引き上げる

MAを進めていくために、上記のような各部門間の連携が欠かせません。また、ツールを導入する際には、セキュリティなどIT専門領域の面から、情報システム部門との連携も重要です。

マーケティングオートメーション(MA)ツールの選定

MAを進めるためには、MAツールの選定が重要です。現在、数多くのMAツールが存在しています。

代表的な国産MA
  • SHANON MARKETING PLATFORM
  • List Finder
  • SATORI
など
代表的な外国産MA
  • Hubspot Marketing hub
  • Marketing Cloud Account Engagement
  • Marketo Engage
など

MAツールを比較検討する際に気をつけたいポイントは、大きく分けて3つあります。

BtoBかBtoCか

自社のビジネスモデルがBtoBかBtoCかによって、MAツールの選び方は異なります。

BtoBとは、企業が企業向けにおこなうビジネスのことです。BtoCとは、企業が一般消費者向けにおこなうビジネスのことです。

BtoBとBtoCの違いについて表にまとめました。

BtoB BtoC
顧客企業個人
取引額高額少額
取引回数少ない多い
顧客数少ない(限定的)多い(幅広い)<
購入理由企業の利益利便性や満足度など
購入の検討期間長い短い
購入の検討期間
  • ナーチャリングなどの機能がある
  • 名刺情報管理サービスやSFAなどのシステムと連携できるか
など
  • 大量のデータに対応している
  • オムニチャネルへ対応している
など


さらにくわしい内容については「BtoCマーケティングとは?2021年最新状況をふまえ、これからのBtoCマーケティングを考える」をご覧ください。

システム連携

自社で使用しているシステムと連携ができるかどうかも、MAツールを選ぶ際に意識したいポイントです。

導入してからシステム連携できないことがわかると、大きなトラブルにつながります。導入検討の段階で連携できるかを確かめてください。

サポート体制

サポート体制が整っていないと導入がスムーズにいきませんし、運用も苦労します。

何かツールのトラブルが発生しても、サポートが遅いと業務がストップしてしまう可能性もあります。

電話やチャットなど、すぐに相談可能なサポート体制か確認しましょう。

そのほかにも、マニュアルや研修が充実しているか、MAツール活用のノウハウを提供しているかも検討段階の時点で確認してください。

まとめ

ここまで、MAについて解説しました。時代とともに、お客さまの購買行動も変化しています。最適な顧客体験を提供するため、MAは欠かせないものとなりました。

シャノンでは、マーケティング業務の自動化・効率化と統合的なデータ管理により、戦略的なコミュニケーションを実現するMAツール「シャノンマーケティングプラットフォーム」を展開しています。

MAを導入しようと考えているけれど、何からはじめればよいのかお悩みの方に向けて「MAのはじめかた」を公開しています。情報収集されている方は、ぜひ資料をダウンロードください。

MAはじめかたガイドをダウンロード