テレワークが進み、働き方が変わってきました。これまではセミナーに参加するには、現地に行かなければなりませんでしたが「ウェビナー」であればオンラインでも参加できます。
しかし「ウェビナーをどうやって配信すればいいかわからない」という悩みを抱えている企業の担当者もいるはずです。
この記事では、そんな方のためにウェビナーについて、わかりやすく解説していきます。
ウェビナーとは? 意味をわかりやすく解説
ウェビナー(Webinar)とは、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語です。
インターネットを通じてオンラインで開催されるセミナーや、それを実現するためのツールを指します。ウェビナーは参加ハードルが低く、集客力が強いのが特徴です。
ウェビナーでは画面共有の機能を使って、資料をオンライン上で投影しながら進められます。このような工夫次第で、対面セミナーよりも内容が理解しやすいです。
オンラインセミナーと似た言葉に「ウェブセミナー」があります。どちらも意味は同じです。
ウェビナーの配信方法には、リアルタイムに配信するライブ配信と、好きなときに見られるオンデマンド(録画)配信があります。
ライブ配信のほうが視聴時間は圧倒的に長いです。
ライブ配信とオンデマンド配信の視聴時間の違いについては、こちらの記事「シャノンが実施したアンケートによると『こっそり参加』が3割以上。ウェビナーの参加実態とは?」をご覧ください。
ウェビナーとウェブ会議の違い
ウェビナーはホスト(主催者)やパネリスト(主催者以外の発表者)などの開催者側が、視聴者側に向かって一方的に話します。 ウェブ会議やウェブミーティングは、双方向のコミュニケーションを目的としています。 ウェビナーと比べて少人数でおこない、ホストだけが発言するのではなく、参加者側も発言する形式です。
ウェビナーのメリット・デメリット
ウェビナーのメリット・デメリットをそれぞれ3つずつ紹介します。 ビジネスでウェビナーを活用するうえでメリット・デメリットを把握しておくのは大事です。ぜひ参考にしてください。
ウェビナーのメリットを3つご紹介
ウェビナーのおもなメリットには「低コストで開催できる」「場所や人数の制限がない」「感染症対策になる」が挙げられます。それぞれくわしく見ていきましょう。
ウェビナーのメリット1.低コストで開催できる
ウェビナーはオンライン上で開催するため、会場費用がかかりません。会場設営や運営担当者、登壇者の人件費もかからないので、低コストで開催できます。 参加する側にも、交通費や宿泊費のかからないメリットがあります。ウェビナーの様子を録画しておけば、後日オンデマンド配信や社員育成資料としても活用可能です。
ウェビナーのメリット2.場所や人数の制限がない
ウェビナーはオンライン上で開催できるので、場所や人数の制限がありません。
日本全国や世界中からも参加者を集められます。
オフラインセミナーの場合、会場の規模によって参加人数の限界がありました。
ツールによって最大上限人数がありますが、オンラインであれば多くの人数が参加可能です。
開催する側としては、場所の確保や収容人数の心配をしなくてすみます。
参加する側としては、開催場所まで移動する必要がないので気軽に参加できます。
参加のハードルが下がることで、対面セミナーよりも多くの方が集まりやすいです。
ウェビナーのメリット3.感染症対策になる
日本のみならず、世界中で新型コロナウイルスが猛威をふるっています。感染症が流行すると外出ができなくなり、セミナー開催が難しくなると誰もが実感したはずです。
今後もこのような感染症が発生しないとは限りません。
ウェビナーであれば、自宅に居ながら配信や参加ができます。ウェビナーを導入することで営業活動を止めずに済むので、事業継続計画(BCP)のひとつとしても有効です。
ウェビナーのデメリット
ウェビナーのおもなデメリットには「通信トラブルのリスクがある」「参加者の反応がわかりにくい」「参加者との関係構築が難しい」が挙げられます。それぞれくわしく見ていきましょう。
ウェビナーのデメリット1.通信トラブルのリスクがある
通信環境が良くないと、配信が止まってしまったり音声が聞き取りづらいなど、トラブルの起こる可能性があります。
こうしたトラブルは、参加者にとってはストレスに感じてしまうので事前対策が必要です。
具体的な対策としては、音声や画像に問題がないかリハーサルをおこなったり、環境の良い配信スタジオから配信するなどの方法があります。
また、登壇者のほかに進行役を用意するなど、複数人でウェビナーをおこなうこともリスクマネジメントとしておすすめです。
どんなに注意していてもトラブルが起きる可能性はゼロにはできません。
複数人であれば、1人の通信が不安定になっても、ほかの担当者がフォローできます。
ウェビナーのデメリット2.参加者の反応がわかりにくい
対面のセミナーであれば、直接参加者の表情が見えるので、満足しているかどうかわかります。
しかし、ウェビナーでは参加者の表情が見えないので反応がわかりにくい点はデメリットといえます。
これを改善するには、ウェビナーを録画ではなくライブで配信する方法がおすすめです。
ライブ配信であれば、ウェビナー中にチャット機能を使って質問や感想を書き込んでもらったり、SNSでハッシュタグを付けて投稿してもらえます。
そうすれば、ウェビナーに対してどのような反応があるのかわかります。それに対して開催側が反応することで、双方向でのやり取りが可能です。
また、シャノンの配信実績をお伝えすると、一人だけが話す発表形式よりも対談形式のほうが質問が集まりやすく、満足度も高い傾向があります。
正確な理由は突き止められていませんが、一人の出演者が話す内容を、もう一人の出演者が掘り下げることにより、質問のイメージが生まれやすいのではと考えています。
ウェビナーのデメリット3.参加者との関係構築が難しい
ウェビナーは、開催側が一方的にコンテンツ配信するケースになりがちです。
それだけでは、参加者との関係構築が難しくなります。ウェビナーの目的の多くは、商談を進めるためです。
そのためには、参加者との関係構築が欠かせません。
ウェビナーでも工夫次第で関係構築が可能です。
たとえば、ウェビナーの事後アンケートを記載してもらうことで、今後の関係を築くうえで有効になります。
アンケートで参加者の困りごとを知り、その課題解決のために情報提供をしていきます。
少しでも回収率を上げるために、アンケートフォームはウェビナー開催中に見られるチャット欄に載せておきましょう。
そのほうが、あとからメール送信するよりも多くの回答が得られます。
ウェビナー配信のはじめ方
ウェビナー配信には、さまざまな準備や機材が必要です。ウェビナーを成功させるためには、必要なものをしっかりと選定して備えましょう。
準備から本番までに必要なことについては、こちらの記事「ウェビナーの開催準備を徹底解説|準備開始から開催当日までの必須項目」をご覧ください。
ウェビナー配信に必要なもの
ウェビナー配信に必要な機材やサービスを紹介します。必要なものが揃っているか、チェックしてください。
インターネット環境
ウェビナーはインターネットを通じてオンライン配信するものなので、インターネット環境は必須です。
インターネット回線の品質によって、配信パフォーマンスは大きく変わってしまいます。ウェビナーを配信する場合、無線LANやWifiよりも有線接続がおすすめです。
無線LANやWifiだと、電波干渉を受けやすく電波が不安定になりがちです。
そうすると通信速度が低下して、配信に支障が出てしまう可能性もあります。
有線接続であれば、電波干渉を受けないので通信速度が安定します。
カメラ・マイク
パソコンにカメラとマイクが搭載されていれば不要ですが、画質や音質はそれほど高くないものが多いです。
参加してくれる方にストレスを与えないためには、カメラとマイクは別で用意することをおすすめします。
映像にこだわりたい方は、外付けカメラを用意しましょう。
ウェブカメラのほかに、スマホやデジタル一眼レフカメラをウェブカメラ化する手段もあります。
顔を明るく映すために、卓上ライトなどの照明を用意するのもおすすめです。
バーチャル背景を使用するのであれば、グリーンバックとなるクロマキーも検討してください。
ウェビナーの満足度は、話している人の音質によっても左右されます。
パソコンに内蔵されているマイクだと、キーボードの打音や周囲の雑音も拾ってしまいます。
主音声だけを拾いやすいように、マイクは話す人に向いているものを選びましょう。マイクにはピンマイクやコンデンサーマイクなど、さまざまな種類があります。
ウェビナー配信ツール
ウェビナーを開催するには、配信ツールが欠かせません。おもなウェビナーツールは次の通りです。
ウェビナーツールの選び方についてはこちらの記事「ウェビナーツールの選び方|おすすめの5選からウェビナーのメリット、デメリットまで紹介」をご覧ください。
- YouTube Live
- Zoom
- Adobe Connect
- V-CUBEセミナー
- J-Stream Equipmedia
配信では上記のツールを利用している企業が多いのですが、ウェビナー開催で必要となる業務は当日の配信だけではありません。
シャノンが提供する「SHANON MARKETING PLATFORM」では、ウェビナーの集客、開催、アフターフォローまで一貫した管理が可能です。サポート体制が充実しているため、スムーズに導入・運用ができます。マーケティングオートメーションの提供もあり、リードの獲得から収益確保までの業務効率化が可能です。
ウェビナー集客に必要なもの
せっかくウェビナーを開催しても、参加者が集まらなければ意味がありません。そのためには、集客に力を入れることも重要です。集客に必要なものについて紹介します。
ウェビナーの集客については、こちらの記事「ウェビナーで集客する8つの方法とは?集客で失敗しないための6つのポイントも解説」でも紹介しています。
魅力的な登壇者と内容
ウェビナーでは、参加者のプラスになる登壇内容が何よりも重要です。 内容だけではなく、登壇者もコンテンツの一部です。登壇者に魅力があれば、参加者も多く集まります。 ウェビナーで伝えたい内容に合った、魅力的な登壇者とコンテンツを用意しましょう。
集客サイトの活用
自社で集客できるオウンドメディアやメールマガジン、SNSがあれば積極的に活用しましょう。外部の集客サイトも有効です。一部、活用できる集客サイトをご紹介します。
- Peatix
- TECH PLAY
- こくちーずプロ
- PR TIMES
- Web担当者Forum
それぞれのサイトによって得意領域や特徴が異なるので、くわしくはそれぞれの公式サイトをご覧ください。
ウェビナーの活用事例
ウェビナーによってどのような効果があるのでしょうか。実際におこなわれたウェビナーの活用事例をご紹介します。
シャノンのウェビナー開催実績
シャノンは、2019年8月からウェビナーを毎月定期開催しています。年間で約75回自社ウェビナーを開催し、2020年3月から2021年3月までの1年間で、約11,500人を集めました。対面セミナーよりも、約5倍の集客ができています。
ウェビナーは最後まで参加(視聴)してもらうのが難しく感じるでしょうが、実践した結果はそうではありませんでした。
シャノンのウェビナーでは事前に申し込んだ人のうち、65~70%の人が当日に視聴URLを開き、30分の配信で平均22~25分間視聴されています。
さらに参加者の85~90%が最後まで視聴していることから、ウェビナーは対面セミナーと変わらず、高い割合で最後まで視聴されることがわかりました。
ウェビナーを視聴された方のうち、事後フォローでアポイントにつながる率を紹介します。比較・検討層向けの製品を紹介するデモウェビナーで10%程度、興味、関心を引き上げるウェビナーでは5%程度です。対面セミナーと比較すると、低めの数値となります。
ウェビナーの気になる数字内容については、こちらの記事「視聴率、CVR、アポイント率……。ウェビナーの気になる数字をシャノンがご紹介」をご覧ください。
まとめ
ウェビナーの意味やはじめ方について、解説しました。
最後にウェビナーと対面セミナーとの比較表をまとめました。
ウェビナー | 対面セミナー | |
実施形態 | インターネットを利用したオンライン配信 | 参加人数に合わせた規模の会場 |
開催コスト | 低コスト(配信機材、ツール使用料など) | 高コスト(会場費、設備レンタル費、交通費など) |
必要なもの | インターネット環境 カメラ、マイクなどの配信機材 ウェビナー配信ツール | 会場となる場所 モニターやマイクなどの機材 受付や案内係などの人員 |
メリット | 低コスト 場所や人数の制限がない 感染症対策ができる | 参加者の反応がわかりやすい 参加者との関係構築がしやすい |
デメリット | 通信トラブルのリスクがある 参加者の反応がわかりにくい 参加者との関係構築が難しい | 高コスト 集客範囲が限られる 準備が大変 感染リスクがある |
それぞれの特徴を把握したうえで、セミナーの開催方法を決めていきましょう。
シャノンのウェビナーツールは、ウェビナーを簡単に管理でき、集客から開催後のフォローまで一貫した運用が可能です。
サポートが充実しているため、ツールの使い方に不明点があった場合でも、メールや電話で気軽に問い合わせできるため安心です。ぜひ、くわしい資料で確認してみてください。