リードジェネレーションとは?見込み客獲得に有効なMA(マーケティングオートメーション)のはじめかた

リードジェネレーションとは?見込み客獲得に有効なMA(マーケティングオートメーション)のはじめかた

2020年8月の調査では、企業の75%以上が新型コロナを契機にデジタル施策を推進していることが報告され、「アフターコロナ」を見据えた企業の模索がはじまっています。
(※引用元:帝国データバンク「新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査」

いままでにもオンライン営業を取り入れてきたものの「やはり対面営業のほうが成果が上がる」と感じ、リアルなコミュニケーションを大切にしてきた方も多いでしょう。 しかし、直接「会わない」「会えない」ことが日常となったいま、企業はこれまで以上にデジタルを駆使して、モノやサービスを必要とする人・企業に届けていかなくてはなりません。

見込み客を獲得する「リードジェネレーション」および、その効率的な手法である「MA(マーケティングオートメーション)」は、企業にとっての必須課題になりつつあります。

本記事では、前半でリードジェネレーションやMAの基礎知識を紹介し、後半ではなぜ「MAツール」の導入・運用が有効かについて述べていきます。

リードジェネレーションとは?見込み顧客を獲得するためのマーケティング活動

ビジネスシーンのデジタル化にともない「リードジェネレーション」が注目されています。

リードジェネレーションとは何か、および、オンラインとオフラインのリードジェネレーションについてご紹介します。

リードジェネレーションとは0から顧客を生み出す活動

リードジェネレーションとは、「見込み客の獲得」のことを指します。 リード(Lead)はマーケティング用語で「見込み客」を指し、ジェネレーション(generation)は「生み出すこと」です。

モノやサービスを売るとき、ゼロから見込み客を獲得するプロセスは、企業の主要な「営業活動」であり、従来型の「電話・FAX」「訪問営業」や「セミナー」「展示会」などはオフライン、「公式ウェブサイト(オウンドメディア)」「ネット広告」などはオンラインのリードジェネレーションです。

最近増えている「ウェビナー(ウェブ上のセミナー)」「ビデオ商談」などもオンラインによるリードジェネレーションに含まれます。 これらを自社の商品・サービスに最適な方法で組み合わせて効果を上げていくのがリードジェネレーション戦略です。

リードジェネレーション戦略は「リード数の最大化」とは限りません。ときには「成約につながる確度の高いリードを確実につかむこと」という場合もあります。こうした戦略を立てていくためにも、後ほど解説する「MA(マーケティングオートメーション)」が有効です。

また、リードジェネレーションとあわせて知っておきたい言葉として「リードナーチャリング」があります。

「リードナーチャリング」とは、獲得した見込み客に対して適切にアプローチして、商品やサービス購入へ結びつけることです。ナーチャリング(nurturing)は育成という意味です。

リードナーチャリングの具体的な方法には、「電話」「メールマガジン」「セミナー」「SNS」「Web広告」などがあります。 これらの方法を効果的に組み合わせるためには「認知」「興味・関心」「比較検討」「商談」といった購買フェーズそれぞれの特性を理解して、どのようにリードを獲得して施策を展開するか設計する必要があります。

見込み客を顧客へと引き上げるリードナーチャリングまでを含めて、リードジェネレーションと呼んでいる場合もあります。

オフラインのリードジェネレーション

従来型のオフラインのリードジェネレーションは、今も多くの企業で実践されています。

  • 直接営業
  • 見込み客となりそうな対象に電話をかけてアポイントを取り、訪問するというスタイルです。昔は最も一般的な方法でしたが、現在は電話を使用することが減り、さらにリモートワークが増えて訪問することも難しいため、現状では、効率のいい方法とはいえません。 しかし、「既存顧客からの紹介を受けて新規顧客を訪問する」のような確度の高いケースもあります。

  • チラシやパンフレットの作成・配布
  • チラシやパンフレットを作成し、手渡し・ポスティング・置きチラシなどの方法で配布します。低コストで実施できるので商品によってはこの方法が適しています。

  • DM、FAX
  • 見込み客となりそうな対象にDMやFAXを送付します。見込みの高い送付先リストがあれば効果が期待できますが、相手が情報を見たかどうか確認することが難しいのがデメリットです。

  • セミナー、イベント
  • 商品やサービスに関心のある人が参加するので、来場者が少人数だったとしても商談に結び付きやすいことが魅力です。登壇者のトーク力、コミュニケーション力やテーマ設定次第でさらに確度が上がります。

  • テレビCM、雑誌広告など
  • 幅広い対象にアピールして企業やブランドの知名度をアップさせることができますが、費用がかかり、かつ売上への貢献度が見えにくいのがデメリットです。

  • テレマーケティング
  • 架電によりリードを獲得し、訪問アポイントや資料送付に結びつける方法です。しかし、従来型の「電話による売り込み」が今は歓迎されていないことが多く、今後はあまり使われない手法となりそうです。

    これらの手段の多くは現在もリードジェネレーションの手法として実践され、商品やサービスによっては実績を上げています。 しかし「電話しても担当者が出ない」「決裁者は多忙でなかなか会えない」などの状況で、オフラインのリード獲得手法の効率は下がる傾向にあります。さらに、コロナ禍においてこの傾向は加速しています。

    冒頭でご紹介した調査データ「企業の75%以上が新型コロナを契機にデジタル施策を推進」というデータが示すとおり、オフラインからオンラインへのシフトが起きていることは明白です。

    オンラインのリードジェネレーション

    オンラインのリードジェネレーションには以下のような方法があります。

  • オウンドメディア
  • オウンドメディアとは、自社で発信している媒体のことで、ウェブサイトのほか会社案内パンフレットなども厳密には含まれます。 しかし実際には、狭義では企業の公式ウェブサイトを指すことが多く、広義では企業自身が発信するSNSやメルマガなども含まれます。 自社の商品やサービスのコンセプトや魅力を伝えて、リードを獲得します。オウンドメディアでは、リードにとって有用な情報を定期的に追加・発信することで訪問回数を増やすことも重要です。

  • SNS
  • Facebook、LINE、Twitterなどを活用して情報発信し、フォロワーや友達の機能を使ってリードを獲得する方法です。顧客ターゲットと使用するSNSに親和性があると効率よくリードを獲得できます。

  • ネット広告
  • ユーザーのネット上でのアクションに基づいて表示される「ネット広告」はリードジェネレーションの有力な手法のひとつです。コストがかかるため、最適な出稿プランの選択、調整が成果を上げるカギとなります。

  • ランディングページ(LP)
  • ランディングページ(LP:エルピー)には2つの意味があります。 ランディングページの広義の意味は、「最初に見るページ」のこと。検索エンジンに関連ワードを入れて、最初に見るページです。具体的には企業や商品を紹介するオウンドメディアのトップページなどがこれにあたります。

    狭義の意味でのランディングページは、ネット広告などをクリックしたときなどに見る専用ページを指します。デジタルマーケティングの話題のなかで使うときはた狭義であることが多いです。ランディングページには商品の特徴がビジュアルなどで簡潔に紹介され、「お問い合わせはこちら」「資料請求ダウンロードボタン」「購入ボタン」などにより、スムーズに次のアクションを選択できます。

  • SEO
  • 「読者に有用なコンテンツの充実」などの方法により、自社サイトやLPが検索結果の上位に表示されるよう対策していく方法です。自社で実装していく場合コストはかかりませんが、検索エンジンに関する専門知識が必要です。

  • 資料ダウンロード/ホワイトペーパー
  • BtoBの商材を探しているとき、資料ダウンロードボタンをよく見かけます。

    オウンドメディアを訪問しているユーザーは潜在的見込み客ですが、資料をダウンロードする人はそのなかでも関心が高いユーザーのリードです。簡単なメールアドレスと名前の入力を設定することで、有力なリードのリストを入手することができます。このような方法で提供する資料を「ホワイトペーパー」と呼ぶこともあります。

    ホワイトペーパーとは元々は「白書」のことで、政府の報告書などを指す言葉です。 ここでいう「ホワイトペーパー」は、企業がまとめた自社の商品やサービスに関連する資料を指します。具体的には、「導入事例集」「お客様の声のまとめ」「商品仕様書・価格表」が該当しますが、リードにとって有用なコンテンツであればこのほかの内容を掲載することもあります。

  • ウェビナー(ウェブセミナー)
  • ウェビナーとはWeb上で実施するセミナーのことで、、コロナ禍で急速に普及している注目の手法です。主にYouTubeなどの動画配信ツールを使用してセミナーを開催します。ウェビナーの実施そのものは技術的に難しくありませんが、オフラインのセミナーやイベントと比較してアポイント率が低い傾向があるため、フォローを工夫してビジネスにつなげる必要があります。

    ウェビナーに関する参考記事はこちら

    www.shanon.co.jp

  • オンライン展示会
  • リアルイベントが制約を受けているなか「オンライン展示会」が増えています。リアルな展示会と同様に、訪れる人にとっては必要な情報が短時間で複数入手でき、比較検討しやすいというメリットがあります。

  • メールマガジン
  • メールマガジンは簡単でコストもかからないため実施しやすい方法ですが、一人が受信するメールマガジンは大量となりその大半は読まれません。しかし、必要とする人に・最適なタイミングで・欲しい情報を届けることができれば効果を上げることができます。

    このように、長く使われてきたものから最新のものまで、オンラインのリードジェネレーションの選択肢は多岐にわたります。従来型の「メールマガジン」や「LP」も効果的に使うことで成果につながります。

    できるだけ費用をおさえながらあらゆる手段を使って最大限の成果を上げることがリードジェネレーションのゴールです。そのために役立つMA(マーケティングオートメーション)について、次のセクションで解説します。

    顧客の獲得と引き上げに効果的なMA

    リードジェネレーションを効率よく実施するためには、MA(マーケティングオートメーション)が効果的です。2020年のコロナ禍以降、ますます重視されるとみられるMAについてご説明します。

    リモートワークの今、顧客へのアプローチを最適化するMAが有効

    MA(マーケティングオートメーション)とは、オンライン/オフラインのリードジェネレーションをトータルで管理・自動化し、マーケティングの効率を上げることです。 それでは、なぜ、MAがいま必要とされているのでしょうか。

    日本経済新聞「スマートワーク経営調査」によると、2019年、企業の正社員一人あたり年間総実労働時間は1.7%減となり、減少幅が前の年度の0.2%減から拡大しました。これは前年度の0.2%減と比較して大きな変化です。また、在宅勤務を取り入れている企業は前年比8.8%増の53%に上っています。

    これらは「コロナ禍以前」の数値なので、2020年以降さらにこの傾向は進んでいると想像できます。

    BtoBにおいては、営業部門もリモート、ターゲットとなる企業もリモート。そんな状況で「インサイドセールス」が主流となり、営業担当者もマーケティング視点を取り入れるようになってきています。

    企業のマーケティング部門はもちろん、営業部門も含めて、デジタルテクノロジーを駆使して効率よく成果を上げる必要にせまられています。顧客の行動に合わせて「認知」「興味・関心」「比較検討」「商談」という購買フェーズを引き上げる、最適なコミュニケーションを自動化できるMAが求められているといえるでしょう。

    効果的なMAのために必要な「MAツール」でできること

    MAツールは、前半でリードジェネレーション・リードナーチャリングの具体策として挙げた「メール発信」「LP」「資料ダウンロード」などの機能をそなえ、リードを顧客へと導く活動をサポートします。

    MAツールには「BtoC」または「BtoB」のどちらか特化したものと、「BtoC」「BtoB」両対応型の3タイプがあります。また、海外製品の日本版と、国内企業が開発したものがあります。

    MAツールの機能は多岐にわたりますが、主な機能として以下のようなものがあります。

  • リード管理
  • オフライン/オンラインで獲得したリードを一元管理し、潜在顧客→リード→ホットリード(有力な見込み顧客)へと引き上げるための各種機能をそなえています。KPI(重要業績評価指標)の設定や測定も可能です。

  • 行動履歴の管理
  • Webサイトの来訪、資料ダウンロード履歴、セミナー来訪履歴などをトータルで管理することはきわめて重要ですが、リード数が多ければ作業量は膨大になります。MAツールがあれば名寄せをしながら各リードに紐づいた履歴を蓄積することができます。

  • LP/Webフォーム作成
  • リードを獲得するためのLPやWebフォームを簡単に作成・管理できる機能です。

  • セミナー/ウェビナー/キャンペーン管理
  • 申し込みフォーム作成、メール配信、来場者管理、資料ダウンロードなどの機能があり、漏れのない準備と運営・フォローが可能です。

  • スコアリング
  • 顧客に紐づく属性情報や行動履歴にもとづき、一定のスコアルールでリードを評価します。最もホットなリードを優先しながら、その他の各リードに対しても適切なアクションをするために役立ちます。

  • CRMなど他のシステムとの連携
  • すでにある顧客管理データとの連携など、他のシステムとの連携機能も必要です。MAツールによって連携できるシステムが異なるので、検討するときにはチェックする必要があります。

    ここで確認しておきたいことは、MAツールは、ホットリード(有力な見込み客)の引き上げそのものを自動化するツールではないということです。MAツールはあくまで「支援ツール」であり、ゴールを設定して運用するのは企業のマーケティングやインサイドセールスの担当者です。

    続いて、どのようなことに留意してMAツールを導入すべきなのかについて解説します。

    MAツールを導入して成果につなげるための注意点とは

    MAツールを導入すればそれだけで成果が得られるわけではありません。成果を生み出すために必要な設計と運用方法について、もう少し具体的にご紹介します。

    自社に合ったMAツールを選び、成果を出すには設計が大切

    MAツールの導入を考えるにあたり大切なことは事前の準備です。今までどのようなマーケティングをしてきたのか、その課題は何なのか。それをふまえて「MAツールを導入する目的は何か」をクリアにすることが不可欠です。

    大きな目標は「リードからの商談数を増やす」といったものかもしれませんが、その目標を、たとえば以下のような具体的な目標に落とし込みます。

    1. 資料ダウンロードなどで収集したメールアドレスの10%をウェビナーへ誘導
    2. ウェビナー参加者の15%に対してプレ商談をセッティング

    このように設定することで、MAツールの設計のしかたが定まります。

    また、以下のような社内的な準備も必要です。

    • 関係部門(営業とマーケティングなど)間でのMAにおける目標の共有
    • 運用担当者の決定とトレーニング
    • 各部門の連携や役割分担の明確化

    しかし、マーケティングの経験豊富な担当者がいない場合、具体的にどう進めればいいか迷うことも多いでしょう。そんなときには各社が実施しているセミナー(ウェビナー)への参加をおすすめします。MAの基礎知識のほか、他社の導入事例なども知ることができ、自社の課題をMAでどう解決できるのかについてイメージを明確にすることもできるでしょう。

    シャノンでも毎週ウェビナーを開催しておりますので、MAツールの情報収集をされているかたはぜひご参加ください。

    シャノンのウェビナー一覧はこちら www.shanon.co.jp

    MAツールでできることは、最適な顧客体験の構築

    MAツールを活用することにより、マーケティング担当者は何ができるのでしょうか。

    オフライン/オンラインで獲得したリードの多くをすぐに購入に結びつけることは難しいですが、関心のある情報を継続的に配信すれば「広告クリック」「メールクリック」「LP訪問」などの反応が得られます。 MAツールはこれらの行動履歴を一元管理し、「興味あり」「検討中」などの、顧客の行動プロセスにおけるポジションを明確にします。

    各リードの、製品Aの購入への関心度合はたとえば以下のように、それぞれ異なります。

    • 製品AやB、Cなど類似商品の情報を広く集めている
    • 製品Aに関心を持ち、より深い情報を求めている
    • 製品Aの価格を調べて、検討している

    MAツールは一人ひとり違う興味・関心を一定のルールのもとでスコアリングします。正確なスコアをもとに、ホットなリードについては営業部門にスピーディーに連携し、関心を持ち始めたリードに対してはセミナーを案内することができます。また、異なるメールを配信して別々のLPに誘導することも可能です。

    このように、各リードに対してモレやムダなく、最適なタイミングでアプローチする「1to1マーケティング」をMAツールによって効率よく実現できます。

    まとめ

    本稿でのポイントは以下の4点です。

    1.リードジェネレーションとは、自社の製品に関心を持つ人をゼロから生み出すことです。収集したメールアドレスなどの情報を「リード(見込み客)」といい、見込み客を顧客へと引き上げる「リードナーチャリング」まで含めてリードジェネレーションと呼ぶこともあります。

    2.リードを収集するための方法は、従来型のオフラインとオンラインの2種類があります。現在、リモートワークが主流となっているので、セミナーをウェビナーに切り替えるなど、オンラインの手法へのシフトが急務。

    3.MAツールは、マーケティングオートメーションを可能にするツールであり、顧客情報をスコアリングし、個々のリードに対して最適な顧客体験を作り出す「1to1マーケティング」を効率よく実現できます。

    4.MAツールを導入して成果を上げるためには、目的を明確にしてツール設計をすることが大切です。具体的な進め方がわからない場合、セミナー/ウェビナーの活用がおすすめです。

    シャノンでは、MAツールを活用していく際、何からはじめればよいのかお悩みの方に向けて「マーケティングオートメーションのはじめかた」を公開しています。 本記事では触れることのできなかった具体的な施策もご紹介しておりますので、情報収集されているかたはぜひ資料をダウンロードください。

    関連リンク

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