メルマガとは?基礎知識から効果的な配信方法、成果に繋げるポイントを紹介!

企業にとって、メルマガは顧客やリード(見込み客)とコミュニケーションをとる重要な手段。
一方、ユーザーにとってメルマガはしばしば「多すぎる」「迷惑」という印象になりがちで、そこがジレンマです。

そんなメルマガでどう成果を上げればいいのでしょうか?
本記事ではメルマガの定義などを確認したあと、効果的なメールの作り方、配信方法、施策例とポイントをわかりやすく解説します。

メルマガとは?

メルマガとは「メールマガジン」の略です。

広い意味では企業や団体、個人からメールアドレス登録者向けに送信するメール全般のことをいいますが、一般的に「メルマガ」というときは、「読者にとって役立つ情報を、定期的に一斉配信」するメール施策のことをいいます。

メルマガの現状

メルマガは、パソコンが一般に普及し始めた1990年代頃に広まりました。
企業が顧客やリード向けに直接情報を提供できるため、主要なデジタルマーケティング施策の一つになりました。

しかし現在では、SNSやLINEに代表されるチャットツールでコミュニケーションをとることが増え、メルマガは一般ユーザーにはあまり読まれなくなりました。

ただし、企業間のコミュニケーションではメールが主要な手段として使われ続けています。このため、BtoBマーケティングにおいても、メルマガはリードとの関係を維持する施策の一つとして活用されています。

メルマガの種類

メルマガには以下のような種類があります。

有料と無料
メルマガには有料と無料のものがあり、多くは無料です。有料メルマガは、専門的なノウハウや人気コンテンツなど、読者が読みたいコンテンツを提供します。
無料のメールは企業のマーケティング、自治体の情報発信などで用いられます。

HTMLメールとテキストメール
メルマガの形式にはHTMLとテキストの2種類があります。
HTMLメールは、Webサイトと同じHTMLで記述され、画像や動画を表示できます。開封率やクリック率を測定することも可能です。
一方のテキストメールは、テキストのみで構成されます。

HTMLメールとテキストメールの比較
HTMLメール テキストメール
メリット
  • 画像や動画で視覚に訴えかけ、多くの情報を届けられる
  • ハイパーリンクを付けて開封率を測定できる
  • メーラーやデバイスを選ばず確実に表示され
  • 容量が小さく、速く送信できる
  • スパム判定されにくい
デメリット
  • ブラウザによっては表示されない、表示が崩れることがある
  • スパムメール判定されることがある
  • テキストのみなので、読者にとって魅力に欠ける

受信者のメーラーに合わせてHTMLメールかテキストメールを自動で切り替えて表示させることも可能です。この方法を「ハイブリッドメール」といいます。

メルマガの目的とメリット、成果を上げるポイント

メルマガの目的や、メリット・デメリットを確認し、それを踏まえて効果的な運用のポイントを解説します。

メルマガの目的

メルマガの目的として、以下が挙げられます。

販促・集客
新商品やキャンペーン、イベントなどの情報を幅広く知らせて、商品の販売を促進したり、新たな顧客を集めたりします。

顧客との関係維持・ファン化の促進
既存顧客に対して、これからも購入してもらえるよう関係維持を図ります。さらに、自社の商品・サービスに関するコンテンツを届けて顧客のロイヤリティを高め、ブランディングと顧客のファン化を促進します。
関連記事:コンテンツマーケティングとは?進め方、事例、コンテンツを増やすコツまでをご紹介

リードナーチャリング
購入の可能性がある見込み客に対しては、定期的に情報を届けるリードナーチャリングにより、購買意欲を引き上げて行動を促します。
参考:リードナーチャリングとは?成果を出す7つの手法や成功事例を紹介

告知
会社の移転、セキュリティ情報などの重要な情報を伝えます。

WebサイトやSNSへの誘導
メルマガからWebサイト、動画、SNSなどへ誘導します。メルマガは、他のマーケティング施策と連携して成果を出すための手段として重要です。

メルマガのメリットとデメリット

メルマガのメリットとして、以下があげられます。

《メルマガのメリット》

低コストで多くの人に配信できる
1件あたりの配信コストが低いため、少ない費用で一度に多くの人に配信できます。

簡単に配信できる
高度なスキルをもたない個人でも簡単に配信できることもメリットです。メルマガ配信ツールも低コストで無料や低料金で簡単に操作できるものが一般化しています。

リードナーチャリングできる
メルマガに登録しているのは、自社が発信するコンテンツや取り扱う商材に興味がある人です。メルマガを通じて顧客の興味関心を高めることで、売上に繋がる見込みを引き上げることができます。ただし現代のリードナーチャリングはメルマガだけでなく、ウェビナー、動画など他の施策との組み合わせによって効果を上げています。

効果測定がしやすい
メルマガではメールの開封率や、本文に記載したURLのクリック率(CTR)などのデータを計測可能です。最近ではセキュリティソフトの働きにより開封率が正確に計測できないケースも増えてきているため、クリック率を重視する傾向にあります。数値により効果を検証して、メルマガ効果をさらに高める改善を図れます。

一方、以下のようなデメリットもあります。

《メルマガのデメリット》

顧客の同意がなければ配信できない
メルマガには「特定電子メール法」が適用されており、広告宣伝メールの送信には受信者の事前同意が必要です。また、受信者はいつでも配信停止できます。

読まれないことも多い
たとえ配信停止されなくても、全く読まれないことも少なくありません。メールクライアントによってはしばらく開封されないメルマガを迷惑メールに振り分けてしまうこともあります。

ネガティブな印象を与える可能性がある
「メルマガが多すぎる」「内容に興味がない」などの理由から、メルマガを送信することで、ユーザーにネガティブな印象を与え、マイナスの影響をもたらすリスクがあります。

コンテンツ作成に手間がかかる
顧客にとって役立つコンテンツをメルマガで定期的に提供しつづけるのは、簡単ではありません。制作には多大なリソースが必要なので、セミナーやコラム記事、動画、展示会などほかの施策と連動しながらコンテンツを使い回すのがおすすめです。

効果的なメルマガ施策のポイント

メルマガのデメリットをなくし、ユーザーに読まれて成果につながるメルマガ施策を展開するために、以下のようなポイントが重要です。

ターゲットに合わせたコンテンツを届ける
メルマガ読者にとって価値があるコンテンツを届けることが大事です。多様なユーザーに対応するため、基本のメルマガと合わせてセグメントメールなどの手法を取り入れることもあります。
参考:セグメントとは?マーケティングでの活用事例7選、目的や分類方法を解説

送信頻度やタイミングを最適化する
メルマガが多すぎると迷惑に感じられることもあります。メルマガを配信する頻度をおさえつつ、メルマガが読まれやすい時間帯を狙って配信することで開封率を上げられます。

タイトルとファーストビューを工夫する
メルマガの「タイトル」と、開封後すぐに目に入る「ファーストビュー」で、読者の関心を引くことが重要です。
そのために、関心を引くタイトル、ファーストビューで目に入る動画やビジュアルなどで工夫します。

PDCAにより改善を重ねる
メルマガを継続して配信していくなかで、個々のメルマガの効果を検証し、成果があったメールを参考にしてメルマガ施策全体を改善していくことが重要です。

実際に成果があったコンテンツ、配信スケジュール、タイトルなどについては、後半で事例とともに解説します。

メルマガ配信の手順とツール

メルマガ施策の手順、メルマガの作り方を具体的に解説します。

メルマガ配信の流れ

メルマガを配信するまでの流れは、以下のとおりです。

  1. 目的とKPIの設定
    メルマガの目的を明確にして、それを達成するために必要なKPIとして、開封率、クリック率などを設定します。
  2. 配信リストを作成
    名刺交換した相手、顧客の登録情報などをもとにメルマガを配信するメールアドレスのリストを作成します。自社で収集したハウスリストを使いますが、初めてコンタクトをとる「白地リスト」を活用する場合もあります。リスト作成時には、会社名・名前のミスや、データの重複にはとくに気をつけてください。
    参考:データクレンジングとは?名寄せとの違い、自動化の手法をご紹介!
    参考:ハウスリストとは白地リストとの違い、作り方・活用方法を解説
  3. 配信方法を決定
    メルマガを配信するスケジュール、配信ツールなどを決めます。メールの形式はHTML形式を選ぶことが多いです。配信スケジュールやツールの選び方については、のちほど解説します。
  4. コンテンツの作成・配信
    メルマガのコンテンツを作成します。HTMLメールの場合はテキストを作成するほか、イラストなどを用意して、全体のデザインを整えます。メール内に設置したリンクから自社のWebサイトやおすすめ動画、イベント申込など特定のサイトへ移動するよう設計するとともに、移動した先のLP(ランディングページ)についてもメルマガのコンテンツと連動させて作成します。
    参考:ランディングページ(LP)とは?わかりやすく基本構成や作り方、改善ポイントを徹底解説
  5. メールの配信
    配信先、メールの文章、リンク先などにミスがないか十分にチェックした上で、一斉配信を実行します。
  6. 効果測定・分析と改善
    メール配信後に開封率やクリック率を計測して効果を分析し、次回以降の配信に活かします。

メルマガ配信のためのツール

メルマガ施策のためのツールとして、主に以下2つがあります。

メール配信システム
膨大な数のアドレスにメールを一斉送信できるシステムです。無料で利用できるものもあります。
有料のメール配信システムは、アドレスやスケジュールの管理、効果測定といった便利な機能が備わっていることが多く、メルマガ配信業務を効率化できるとともに、メールマーケティングにも役立ちます。

MA(マーケティングオートメーション)ツール
MAは、マーケティング業務全般を自動化・一元管理するツールです。
メルマガ配信システムのような一斉送信、効果測定の機能だけでなく、その他の施策を組み合わせたマーケティング活動全体を管理できます。たとえば以下のような例があります。

  • メルマガのリンクをクリックして資料請求LPを閲覧したリードと、資料をダウンロードしたリードに、それぞれ異なるメールを自動送信。
  • メルマガないURLから移動して動画を見たリードに対してインサイドセールスから電話連絡
  • メルマガからLPへ移動したが何もせず、3日後に同じLPを見たリードに関連性の高いメールを送信
  • メルマガ内の特定のURLをクリックしたことがあるリードを抽出して、ウェビナーの案内を送信

メルマガだけでなく、ウェビナーやセミナー、行動履歴の確認など他のマーケティング施策も合わせて行いたい場合や、BtoBでリードナーチャリングを行いたい場合にはMAが適しています。
関連記事:マーケティングオートメーション(MA)とは?導入すべき理由、機能紹介から成功事例まで徹底紹介!
関連資料:シャノンのMAの機能紹介はこちら

メルマガの作り方

メルマガの作り方は、大きくフォーマットとコンテンツに分けられます。シャノンの事例とともに解説します。

メルマガのフォーマットを決める

メルマガには一定のフォーマットがあります。
一般的なメルマガは、タイトル、送信元、目次、ファーストビュー、署名などで構成されます。定期配信するメルマガではあまりデザインを変えず、同じフォーマットを使うことで読者に覚えてもらいやすくなります。

以下は、シャノンが送信したあるメルマガのタイトル、発信者、ファーストビューです。HTMLメールで作成しています。

タイトル:テンプレートでできる!BtoBマーケティング年間計画の作り方(テンプレート特典有)
送信元:シャノン マーケティング部(marketing@…..)

発信者名
メーラーに表示されて目に留まる可能性が高い発信元の名前は重要です。シャノンの場合、「シャノン マーケティング部」のほか、「シャノン ブログ編集部」など複数の発信者名を使っています。

レイアウト
デザインやテキスト、イラストの配置と色を決めます。社名ロゴを目立つように設置することが多いです。

目次
上の図はファーストビューで見える目次部分です。メルマガコンテンツとして複数のトピックを入れる場合、読者が読みたいコンテンツを素早く見つけられるよう、目次をつけることが効果的です。

署名
メルマガの最後部には発信者が明確になるような署名を追加します。連絡先、プライバシーポリシーの表示、配信停止ルールの明記が必要です。

メルマガのコンテンツを作成する

メルマガのコンテンツとして、以下があります。

読者にとって有益な情報
読者がメルマガを読みたくなるようなコンテンツが必要です。BtoBのメルマガの場合、以下のようなコンテンツが候補となります。

・業界にかかわりが深い時事的な話題
・多くの企業に共通する課題、それを解決した方法
・企業担当者が知りたいお役立ち情報
・商品やサービスで業務改善ができた導入事例

これらの情報は、メルマガに掲載するだけでなく、ブログメディアに蓄積することにより、Web上で集客できるコンテンツとなります。メルマガ配信と合わせてオウンドメディアを作成することがおすすめです。
参考:オウンドメディアの意味やメリットとは?作り方から成功事例まで徹底解説!

企業が伝えたい重要な情報
企業が読者に伝えたい情報の例として、以下があります。
・ウェビナー、イベント、展示会などの案内
・動画URLの紹介
・新商品の紹介
・販促キャンペーンのお知らせ

メールの文章をAIで作成することも可能

メルマガに書くべきコンテンツを明確に明確したあとで、次に文章をまとめることに時間と手間がかかります。
しかし現在では、文章の作成にAIサービスを活用することが可能です。

ただし、AIにも以下のような課題があります。
・狙い通りの出力を得るためのプロンプト入力にコツが必要
・企業の重要な情報を入力して学習される心配がある

これらの懸念点を解決して効率よく文章作成ができるAIツールとして、「シャノンコンテンツアシスタント」がリリースされました。日本のマーケティングに特化した生成AIクラウドです。

メルマガのテキストコンテンツ作成のほか、メールタイトル作成にも活用できます。

HTMLメールを作成するツール

HTMLの知識がなく、HTMLメールの作り方がわからないという人もいるでしょう。シャノンのMAを導入していればHTMLメールを簡単に作成できます。

シャノンMAのメール配信機能について、くわしくはこちら

このほか、前述した「メール配信システム」でも多くの場合、HTMLメール作成が作成できる機能が搭載されています。また、Canvaなどのコンテンツ作成サービスでも無料でHTMLメールを作成できる機能を提供しています。
参考:HTMLメールとは?テキストメールとの違い、作り方、活用方法を解説!

タイトル作成の手がかりとなる、訴求軸と表現軸

多くのメールのなかで自社のメルマガを開封して読んでもらうために、メーラーに表示されるメルマガのタイトルはとても重要です。

「思いつきで考えたら、たまたま数値が良かった」では、再現性がありません。継続的に効果的なタイトルをつけるには、訴求軸と表現軸を分けて考えることが重要です。

訴求軸と表現軸とは

訴求軸
訴求軸とは、タイトルで訴求する内容を指します。まずは、顧客の状況や課題を整理したうえで、「何を言いたいのか」を明確にしましょう。
訴求軸は、特典や、コンテンツを読んだ結果得られる効果などがあり、主にターゲットがクリックするメリットを訴求することで高い効果を期待できます。

シャノンでは以下のように、訴求軸が異なる2つのタイトルでA/Bテストを実施しました。

タイトル 訴求軸
(A)ChatGPTをコンテンツ作成の業務に組み込む方法とは? 即効性
(B)ChatGPTの知識不足を解消!コンテンツの作成方法をご紹介 明確なアクションプラン

Aは「即効性」、Bは「明確なアクションプラン」を訴求軸としています。結果、BのタイトルをつけたメルマガはAと比べて125%の申込率となりました。
このように訴求軸を明確に決めて送信することで、効果のあるタイトルの知見を蓄積でき、再現性をもってタイトルを作成することが可能になります。

表現軸
表現軸とは、訴求する内容の表現方法を指します。訴求内容の表現を工夫して、より顧客の目を惹くよう考えることも大切です。表現軸にはさまざまな手法がありますので、ターゲットやコンテンツに合ったものを選びましょう。

表現方法を考えるにあたって、シャノンでは以下の表を参考にしています。

訴求内容の表現方法を考える

表現軸についても、迷う2つの候補があればABテストをして、常に検証を重ねています。

ABテストでタイトルをさらに検証

シャノンではメールのタイトルについて、上記の方法で手順を踏んで考案し、さらにABテストで検証をしています。ABテストの検証結果の一部を紹介します。

以下は、「文字数が長い」「文字数が短い」タイトルのどちらが効果的かを検証した結果です。

まず、上の短いタイトル「限られた予算から集客を増やす方法とは」は、文字数が短くわかりやすいですが、ネガティブな印象を与え、読者に敬遠された可能性があります。
一方、下の短いタイトル「細かすぎて伝わらないウェビナー改善選手権」のほうは、長いタイトルより146%も高いという結果でした。

両方のテストの結果から、「短いタイトルは効果的な場合が多いが、表現次第では配信停止率が上がるリスクもある」と結論づけました。

このほか、「成功させる10のポイント」 vs. 「失敗させない10のポイント」のテスト結果などを含む検証結果を一挙に紹介する動画は、以下でご覧いただけます。

ABテストについては、以下の記事でくわしく解説しています。上記以外のメールタイトルのABテスト事例も紹介しています。
参考:ABテストとは?実例で分かる!成果を上げるコツや進め方を解説

効果的なメルマガ配信のスケジュール

効果的なメルマガ配信のスケジュールについて、シャノンの施策をABテストの結果とともに紹介します。

メルマガと対象を絞ったセグメントメールを組み合わせる

「ウェビナーの集客をしたい」など、特に告知に力を入れたい情報がある場合、定期的なメルマガのほかに、トピックを1つに絞った「単独メール」を送信することがあります。単独メールは、関心があると思われるリードを抽出した「セグメントメール」とします。

以下はABテストの結果です。当然ですが、1回だけよりも3回送信した方が集客効果は高くなります。

ただしここで懸念されるのが、「メールが多すぎることによる配信停止」が増えるかもしれないということです。
そこで、対象を絞った「セグメントメール」を活用します。

今回、セグメントメールとして送信するのは、1年以内にウェブへのアクセスがあったリードが対象です。

3回のメール送信のうち、2回目と3回目のメールでは配信停止率が低いという結果が出ています。

単独メールをセグメントメールとしたことにより、興味がない情報を何度も受け取り、配信停止というアクションを取る人を少なくすることができています。

集客目標などを達成する場合などに、このようなメルマガと他のメールを組み合わせる施策が有効です。

参考:セグメントとは?マーケティングでの活用事例7選、目的や分類方法を解説

過去のヒットメルマガを新規リード向けのステップメールに設定

メルマガ配信を続けていると、なかには開封率やクリック率が高い「ヒットメルマガ」があります。質の高いコンテンツはぜひ再利用しましょう。

新規登録されたリードに、過去のヒットメルマガを「ステップメール」として設定して送信します。ステップメールとは、顧客やリードのある行動を起点として、自動的に配信されるメールのことです。

ステップメールについてくわしくは、以下の記事で解説しています。
参考:ステップメールとは?商談化率8倍の事例や作成方法、効果的な運用方法をご紹介

クリック率は朝>昼>夜、土日に送信も可能

メルマガは、一日のうちで朝・昼・夜のどの時間帯に送信するのが効果的でしょうか。検証の結果は以下のとおりです。

夜と昼では昼、朝と昼では朝のほうが、申込率が高いという結果でした。数値が大きく違うこといも注目です。さらに、朝の時間帯としては7:00~8:00に送信することがおすすめです。

次に、曜日はどうでしょうか。月~金のうちでは、月曜と金曜は避けて火~木曜のいずれかに届くように配信することがよいとされています。

休日に送信することは、一般的には有効ではないとされています。しかしシャノンでは本当に効果がないのか、検証してみました。

平日は休日よりクリック率が137%高いという結果でした。
ただし、土日に送付したメールは平日より割合が低いものの、一定のクリック率、申込率があります。ウェビナーの場合なら、一定の集客を獲得することができました。

また、配信停止率は平日、休日でほとんど差がありません。

これらの検証から、シャノンでは土日にメルマガを見る読者も一定数いると考え、施策によっては土日に送信することもあります。

メルマガ施策の注意点

メルマガ施策を実施するにあたり、おさえておきたい注意点があります。BtoBのメルマガを配信するときに守るべき規制として「特定電子メール法」があり、以下の1.と2.は法で定められています。

  1. メールアドレス登録時に、必ずメルマガ配信について同意を得る
    メルマガはメールアドレスを提供してくれた方に配信します。メールアドレスの登録フォーム入力時、メルマガを受信することの同意を得る必要があります(オプトイン規制)。同意の記録は保存の義務があります。
  2. 送信者名などの必要事項を必ず記載する
    メルマガには毎回、送信者名、連絡先、配信停止の方法について明記する必要があります。配信停止依頼を受けた相手には、それ以降広告宣伝メールの送信は不可です。(重要な告知は可)
  3. メール配信の所要時間を考慮してスケジューリングする
    送付対象が1万件以上でコンテンツに画像などを含む場合、すべて配信するのに一定の時間がかかります。詳細な時間はシステムによって違いますが、すべてのメールを送信するのに要する時間を考慮して配信をスケジューリングしましょう。
  4. 宛先と内容のミスがないようチェックする
    送付リストについては、配信停止はもちろん、他社から受け取る移転や異動のお知らせを速やかに反映させ、宛先リストを常に最新の状態にしてから配信を行います。また、メルマガのミスは企業の信頼を損ないます。特に名前、日付など重要事項に関する間違いがないよう、メルマガのプレビューを複数のメンバーで事前チェックしましょう。
  5. ABテストにより改善を重ねる
    今回ABテストの結果をいくつか紹介していますが、これらは参考事例です。企業、商品、業態、配信対象などが違えば、ABテストの結果は違ってきます。配信のタイミング、メルマガのタイトル、メルマガのレイアウトなどについて、自社でABテストを繰り返し、自社の施策を改善していきましょう。

【まとめ】効果的なメルマガ配信のコツ

今回はメルマガ施策全般について解説してきました。最後に、効果的なメルマガ配信のコツについてまとめます。

まとめ

本稿のポイントは以下です。

1.  メルマガはBtoBマーケティングにおいては、今も重要な施策です。メルマガにはテキストメールとHTMLメールがあり、HTMLメールで配信することが一般的です。

2.  メルマガの目的は以下です。
・販促・集客
・顧客との関係維持・ファン化
・リードナーチャリング
・告知
・WebサイトやSNSへの誘導

3.  メルマガ施策を他の施策と組み合わせて成果を上げるために、MAの活用が有効です。

4.  メルマガのタイトル、レイアウト、配信タイミングなど、施策のひとつひとつについてABテストで検証し、改善を図っていくことが大切です。

最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。


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