【事例7選】セグメントとは?意味や目的、分類方法を解説

セグメントは、「市場細分化」といわれることもあります。
市場を細かく分けて見ていくことにより、何がわかるのでしょうか。

セグメントからは顧客に関する重要な情報が見つかります。
また、セグメントをいろいろなマーケティング施策に活用することで、One to Oneマーケティングを実践できます。

今回は、セグメントの意味と分類、活用方法などについて、順を追って解説します。最後にシャノンが実践している7種類のセグメントメールの具体例もご紹介します。

リードが長らく商談化しない

セグメント、セグメンテーションとは何?

セグメント、セグメンテーションなどの用語整理と、セグメントをどう使うのかについて解説します。

セグメント、セグメント化、セグメンテーションとは

セグメント(segment)とは、全体をいくつかに区分けしたまとまりのことです。

マーケティングにおけるセグメントは、自社にとっての見込み客や顧客がいる市場が対象です。

「年齢」「性別」「居住地」などの属性や、「自社のWebサイトを見たことがある」のような行動の有無などにより、市場ユーザーを細分化した、その個々のグループを「セグメント」といいます。

自社がマーケティングの対象とするセグメントを見つけ出すための分類、または分類する作業をセグメント化、セグメンテーションといいます。

セグメンテーションとは

セグメントとターゲットの違い

セグメントと似た言葉、ターゲットとの違いを確認しておきましょう。

セグメントは分類した各グループのことをいいます。セグメントのうちで、マーケティング戦略の対象とする1つまたは複数の特定のセグメントをターゲットといいます。

セグメント化をしたあとにターゲティング、ポジショニングと進めていく「STP分析」については、後述します。

セグメントが活用される背景

マーケティングでセグメントが活用されるのには、以下のような背景があります。

顧客の多様化
経済が成熟するとともに顧客のニーズは多様化しました。
また、スマートフォンの普及により購買行動もユーザーごとに違ってきています。
マーケティング担当者はより深く詳細に顧客のことを理解する必要があり、そのためにセグメントが有効です。

デジタルマーケティングの進化
細分化したセグメントそれぞれに適したマーケティング施策を実施して、さらにその結果を管理して次に活かすといった方法はOne to Oneマーケティングの一手法で、手間がかかりますが、今はMAツールなどを導入することにより効率よく実施できます。
デジタルマーケティングのテクノロジーの進化とともに、セグメント施策も一般的になったといえます。

セグメントの活用シーン

セグメントは、たとえば以下のような場面で有効活用できます。

Web広告の配信
Web広告は、ユーザー属性で絞り込んで表示、あるいは特定のWebサイトを見た人に関連する広告を表示といった方法で配信されています。
このような広告配信はユーザーのセグメントに基づいています。

参考:ダイナミック広告とは?マーケティングで成果を上げる運用方法

セグメントメール
定期送信するメルマガの課題のひとつが「配信停止」をされないようにすることです。
配信停止される主な理由は「メールが多すぎる」「興味のない情報が配信される」の2つです。
しかし、登録ユーザーの興味・関心の程度の違いでセグメント化して、それぞれ異なる頻度や内容のメールを配信すれば配信停止を減らすことができます。

※記事の後半ではシャノンのセグメントメールの事例をご紹介します。

ペルソナの作成
マーケティング戦略に欠かせないペルソナを作成するときも、セグメントが役に立ちます。
顧客を細分化したときに優良な顧客が多く属するセグメントがペルソナのプロフィールの手がかりとなります。
ただしうまくペルソナを抽出するには、適切なセグメンテーションが求められます。

新商品の開発
自社の商品の顧客層を拡大するためにターゲット層を変えた新商品を開発する場合、セグメンテーションを行い、自社がアプローチできていないが今後ターゲットとしたいセグメントを明らかにすることで、対象ユーザーを明確にして開発を進めることができます。

セグメントの分類方法

セグメントの分類方法について解説します。

地理的変数(ジオグラフィック変数)

地理的変数は、住んでいる地域、気候帯、宗教、人口密度、都市部と農村部など、地理的要因に関連する条件による分類です。

地理的変数の例
世界の地域 国、地域(アジア、ヨーロッパ、中東など)
日本の地域 都道府県、地方、沿岸部と山間部
気候 気温、降雨量、積雪量
人口密度 人口密集地、一般的住宅地、過疎地
駅が近い、車が必要
宗教 特定の宗徒が多い、宗派が混在している
文化 国民性、生活習慣

食料品、衣料品、生活家電など、地域ごとの生活習慣によって購買に差が出やすい商品を扱うときに重要度が高い変数です。移動や輸送の費用にも大きくかかわります。

人口動態変数(デモグラフィック変数)

人口動態変数は、人の属性に関する変数です。以下のうちいくつかをデータとして取得できることが多いので、セグメンテーションによく活用されています。

人口動態変数の例
年齢・年代 10代・20代~、35歳未満・65歳以上
性別 男性、女性、その他
居住地 都道府県、都市部か郊外か
職業 会社員、自営業、公務員、アルバイト
年収 年収300万円以上、月収50万円以上
家族構成 世帯人数、既婚/未婚、子どもの有無

「20代男性・一人暮らし・会社員」というように複数の変数を組み合わせることにより、特定の商品やサービスの情報を届けたい対象を絞り込むことができます。

心理的変数(サイコグラフィック変数)

心理的変数とは、趣味、性格、ライフスタイルなど、ユーザーの性格にかかわる変数のことです。

心理的変数の例
趣味 テニス、キャンプ、旅行、映画、食べ歩き
パーソナリティー 外交的/内向的、節約家/積極消費、楽観的/悲観的
ライフスタイル 伝統重視/効率重視、承認欲求有/無、健康志向有/無
価値観 社会貢献/自己実現、将来への投資/現在を重視

心理的変数を計測することは簡単ではないですが、1つでもわかれば他の変数と組み合わせることにより、効果的なマーケティング施策が可能になります。

行動変数(ビヘイビアル)

行動変数とは、ある商品やサービスについてユーザーが「何らかの行動をした/しない」などをデータ化したものです。デジタル環境では行動変数を細かく測定することが可能になり、セグメンテーションに活用されています。

行動変数の例
Webサイトを見た 数日以内に見た、以前見た、見ていない
商品への理解度 よく知っている、商品名のみ、知らない
商品の使用頻度 毎日、休日のみ、月1回
購買履歴 過去1年で3回以上、1回、なし
サービス利用状況 過現在利用中、元ユーザー、なし

セグメンテーションにより、通販会社の場合なら、毎月買い物をする顧客には月1回のメール、季節ごとに買い物をする顧客には季節ごとのメールを送るといった施策が可能になります。
さらに、サービスの利用履歴やWebサイトの訪問履歴から顧客の興味・関心の程度が推定できるので、顧客の興味・関心を引き上げるようなアプローチも可能です。

BtoBのセグメントでは「企業名」「役職」などが変数

BtoBビジネスのセグメントではどんな変数を使用するでしょうか。
BtoBの場合、対象となる顧客は個人ではなく企業です。そのため、企業の属性がメインとなりますが、担当者としての個人の属性にも注目する必要があります。

BtoBの変数の例
企業 企業の所在地、企業規模、業種、外資系かどうか
企業の担当者 役職、所属部署、決裁権の有無
企業の行動履歴 取引履歴の有無、Web閲覧の有無、名刺交換の有無

企業の場合、地理的変数としての「企業の所在地」のほか、人口動態変数にあたる「企業規模(従業員数や売上高)」「業種」などが分類の変数となります。
また、企業担当者については「役職」「所属部署」「決裁権の有無」などが変数となります。
「購買履歴あり」「Webを閲覧」などの行動変数については、BtoCとほぼ同じです。

BtoBのセグメントはBtoCよりも変数が少ないですが、その分ひとつひとつの変数の重要度が高いです。
また、行動変数をより注意深く見ていく必要があります。

セグメントの条件「4つのR」とSTP分析

紹介してきた各種の変数を使って細分化したセグメントのうち、どのセグメントをマーケティングの対象にするのかを選定するときの留意点として、「4つのR」があります。ターゲットにするセグメントが決まったら、STP分析へと進んでいきます。

セグメントの条件「4つのR」とは

Rank(優先順位)
Rankはニーズがあると判断されるセグメントが複数あるとき、どのセグメントを重視するかという優先順位です。
自社の戦略に最も合致しているものが高くなります。

Realistic(規模の有効)
対象のセグメントに有効な市場規模があるかどうかのチェックです。
有望な顧客がいると判断されるセグメントでも、規模が小さければ有効な売上を確保できません。
このようなセグメントはアプローチ対象から除外されることもあります。

Reach(到達可能性)
セグメントへ情報および商品を届けられるかという点も重要です。
地理的に商品を届けられなかったり、言語の違いなどで情報を届けることが難しかったりする場合、そのセグメントは対象外となります。

Response(測定可能性)
セグメントに対してマーケティングアプローチをしたとき、反応を測定できるかというポイントです。
測定可能かどうかはそのセグメントをターゲットとするために不可欠な条件ではないですが、確認しておくことが必要です。

これにRival(競合)とRate of Growth(成長率)を追加して6つのRを基準とする場合もあります。

STP分析では販売戦略を具体化

STP分析とは、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングと段階を踏んで進めていくマーケティング手法です。

STP分析
S:セグメンテーション 市場を分類してセグメント化する
T:ターゲティング 特定のセグメントをターゲットに定める
P:ポジショニング セグメント内で競合他社と差別化するポイントを明確にする

セグメンテーション
自社の商品・サービスを売るための対象となるユーザーグループを絞り込むため、前述した各種の変数を使ってセグメント化をします。
セグメントのなかで「4つのR」に照らしてマーケティング対象を決めます。

ターゲティング
対象となるセグメントのなかで、ターゲットとなるセグメントを決めます。
そのときどきのマーケティング戦略によってもターゲットは違ってきます。
たとえば、広告予算が少ないので見込みの高いユーザーだけに情報を届けたいならターゲットは絞り込み、自社の主力商品としたいので幅広く広告宣伝するならターゲットの幅を広げます。

ポジショニング
ポジショニングとは、ターゲットとして決めたセグメントのなかでさらにどんな立ち位置をとるかを決めることです。
ターゲット市場にはすでに競合商品があるので、それと比較して高価格・高機能なのか、低価格・単機能なのか。
差別化ポイントを明確にして、セグメント内のユーザーに訴求していきます。

以下の記事では、マーケティングの全体戦略の中でSTP分析を解説しています。

参考:マーケティングにおける戦略の立て方。「戦略」の意味と重要性、成果を出した事例もご紹介!

シャノンの実践例、7パターンの「セグメントメール」

最後にシャノンが7種類のセグメントメールを送った事例をご紹介します。複雑な条件を組み合わせてセグメントを抽出してメールを送付する作業は、MAにより効率化できます。

MAを使えばセグメント施策の実施と管理が簡単

セグメントを使った戦略立案や施策は現代のマーケティングに欠かせませんが、ひとの手による作業は膨大になります。セグメント施策を実施後、どんな成果があった計測にも手間がかかります。

しかしMAツールがあれば作業の大部分を自動化でき、マーケティング部門の担当者は戦略やコンテンツの作成とその改善に注力することができます。
以下のような、高度なセグメンテーションも可能です。

シャノンで実現する高度なセグメンテーション

そこまで細かい? シャノンが実践するセグメントメールの事例

シャノンがMAツールでセグメントを行い、見込み客に対して送信したセグメントメールの事例をご紹介します。
前提として、シャノンの見込み客リストは興味・関心の程度によってすでにセグメントされています。
以下は、セグメントを作るときの注意点です。

セグメントメールの注意点

実際に送信したセグメントメール7例は、以下の通りです。

セグメント1 ウェビナーの視聴申込者にURLを連絡する
見込み客全体にウェビナーの案内を送付した後、申込があった見込み客のみに視聴URLを案内するメールを送信します。

セグメント2 視聴状況に合わせたサンクスメールを送る
ウェビナー視聴の履歴はMAで確認できるので、視聴の有無に合わせたサンクスメールを申込者に送信します。

セグメント3 プレスリリースやイベント情報を届ける
送信しない対象を除外して、それ以外の全員に送信します。
除外条件は、「DM不許可」「競合企業」などで設定します。

セグメント4 興味・関心度の高い見込み客に限定でウェビナー案内メールを送る
以下の図でわかるように、MAツール内では「マーケティングフェーズ条件」として、興味・関心度の高さで見込み客を分類しています。
その中で「興味」フェーズ以上の見込み客に対象を限定し、興味・関心に応える内容であることを明記してウェビナー案内メールを送ります。

セグメント5 認知フェーズの見込み客向けにお役立ち情報を発信する
興味関心度が低い認知フェーズの見込み客に対しては、具体的な行動を促すのではなく、マーケティングに関連する記事や動画などのお役立ち情報のメールを送ります。
マーケティングの情報を発信する企業としてシャノンを認知していただき、興味を引き上げることが目的です。

セグメント6 ウェビナーLPを閲覧しているが申込していない人向けにメールを送信する
ウェビナーの申し込みURLを閲覧したものの、その後申し込みがない人は、スケジュールの確認をしているうちに申し込みをしそびれてしまった可能性があります。
Webの閲覧履歴と申込履歴をもとにセグメントした対象にメールを送信して、申し込んでもらえるよう促します。

セグメント7 関心の高い見込み客を具体的な検討フェーズへ引き上げる
MAの比較サイトにアクセスしている見込み客は社内で具体的に検討が進んでいるかもしれないという仮説のもとで、外部比較サイトを閲覧した人のリストをダウンロードしてセグメントした対象向けに、自社商品の検討に役立つ情報を送信します。

以上のように対象を絞り込んでセグメントメールを送信することにより、それぞれの見込み客は「メールが多すぎて迷惑」「不要な情報が多すぎる」などと感じることが少ないので、配信停止率がおさえられます。

成果として、一般的なメルマガがクリック率0.2~0.3%であるのに対して、以下のような数字を上げることができました。

セグメントメールの結果

まとめ

本稿のポイントは以下の4点です。

  1. セグメントとは、市場を細分化したひとつひとつのグループのことです。セグメントに分けることをセグメント化、セグメンテーションといいます。
  2. セグメントはWeb広告配信、セグメントメール、ペルソナの作成、新商品の開発などで活用されます。
  3. セグメントの分類方法には地理的変数、人口動態変数、心理的変数、行動変数があります。
  4. セグメントでは4つのRに留意しながら分類を行い、販売戦略の場合はその後STP分析へと進めていきます。

最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。


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