イベント集客のコツと方法を徹底解説。メール戦略で集客に成功した事例も紹介!
イベントの集客に苦労したことがある企画担当者は多いと思います。
あらゆる手段をつくして告知や宣伝を行うことはもちろん大切ですが、タイミングや方法、ターゲットを絞り込んだ集客方法を知れば、さらに効率よく集客ができます。

今回は、まず集客できるイベントの作り方を確認し、後半では集客のコツとポイントを豊富にご紹介していきます。主にビジネスイベントを取り上げて解説しますが、BtoCのイベント集客に取り入れられる部分もあるかと思います。

イベント集客のコツは準備段階から。「ターゲット」と「コンテンツ」を明確に

特に力を入れなくても、メールやWebサイトで告知をしただけで参加者が集まるイベントもあります。そんな集客力のあるイベントの条件からまず確認します。

STEP1 イベントの目的とターゲットを明確にする

どんなによいイベントでも人が来てくれなければ成功しません。
イベントを成功させるためには、イベントを企画する段階で「集客力のあるイベント」になるよう準備をする必要があります。最初に明確にするポイントは「ターゲット」と「目的」です。

ビジネスイベントの場合、この2点は最初からかなり明確です。

  • イベントのターゲット = 自社の顧客または見込み顧客
  • イベントの目的 = 売上アップ

そこからさらに、

  • ターゲットは「既存顧客」か「まだ取引がない見込み顧客」か
  • 目的は「企業やサービス・製品の認知拡大」「ターゲット顧客からの商談創出」「既存顧客との関係構築」など

というように絞り込んで設定します。

BtoBイベントで新規顧客の獲得を目的としてイベントを開催する場合は、ターゲットを明確にする必要があります。それには「ペルソナ」を詳細に設定することが役に立ちます。

※以下の記事でペルソナについて解説しています。
参考:BtoBマーケティングにおけるペルソナの作り方と活用方法を解説。シャノンが実践する一工夫もご紹介 !

STEP2 参加したいと思うコンテンツが大事

次に、イベントの内容を決定します。ターゲットが参加したいと思うコンテンツかどうかが重要です。

ビジネスイベントの場合は、対象企業の担当者が興味を抱く内容の講演、勉強会などが一般的です。コンテンツの例として以下があります。

ターゲット層が興味を抱く講師による講演
業界に関係が深い専門家を招いての講演は定番ですが人気の企画です。有名な講師であればより集客力が高くなります。

ターゲット企業の課題解決につながる情報提供
「DX」「SDGs」などにどう取り組むかは業界を問わず共通の課題となっているので、とり上げやすいテーマです。
また、業界に特化した課題の解決策がわかる講演は参加者が絞られますが、より関心度の高い人の集客が可能です。
自社の商品やサービスを活用して売上アップなどの明確な成果が出た企業に登壇を依頼して、成功事例を話してもらうことも有効です。

ターゲット層にとってメリットがある機会
ビジネスチャンスにつながったりイノベーションのヒントを得られたりする、顧客企業同士の名刺交換会、交流会などがあります。
講演会と二部構成で参加企業同士の交流の場を設けることも多いです。
メリットという点では参加者に「サービス利用1か月無料」などのわかりやすい特典を提供したり、ノベルティなどのプレゼントを用意したりすることも有効です。

イベントのコンテンツは直近の集客のためだけでなく、継続的な集客のためにも重要です。

参加した人の満足度が高ければリピートでの参加も期待できますし、イベントの情報を見て参加したいと思ったが予定が合わなかった人は、次回以降に類似のイベントがあれば参加を検討するでしょう。

STEP3 参加しやすい日程と会場を選び、ハイブリッドも準備

ビジネスイベントでは多忙な担当者が参加しやすいよう工夫することも大事です。

リアルイベントの会場としてはアクセスがしやすい場所を選ぶことが第一条件です。ほかに、普段は入れない施設や話題の施設など足を運んでみたいと思わせる会場を設定するのも有効です。

イベントの日程選びではまず業界の繁忙期、月末などを避けます。一例ですが、曜日では月曜と金曜を避けて火・水・木曜日、開催する時間帯は10:00~、14:00~などに設定します。

ビジネスイベントはできるだけリアルとオンライン、どちらでも参加可能なハイブリッド型にします。

オンラインではどこからでも簡単に参加できるしくみや、予定が合わなかった参加希望者のための見逃し配信の体制を整えます。

オンライン参加では他の参加者と交流がしやすい「メタバースイベント」を提供する例も増えています。

※以下では企業が主催するメタバースイベントを紹介しています。
参考:メタバースの展示会、すでに成果は出ている!?BtoBマーケティングで注目の新手法を解説

STEP4 コンテンツをターゲットに確実にリーチさせる

イベントの開催概要が決まったら、いよいよ集客です。

ターゲットに対して、「参加するメリットがあるイベントですよ」ということを確実に知らせることが大事です。その要素は2つ。「見せ方」と「届け方」です。

イベント情報の「見せ方」とは、イベントの魅力をわかりやすく伝えるタイトル、案内文、ビジュアル、動画コンテンツなど。タイトルはとくに重要です。

「届け方」としてはメールやWeb広告、DMなどの手段があります。情報を届けるタイミングや頻度についても考える必要があります。

このようなイベント集客のポイントについて、次項でくわしく紹介していきます。

イベントの集客はあらゆるチャネルで。動画やOne to Oneなどの戦略も重要

イベントの担当者が注力すべき「集客」の多様な方法について、順に解説していきます。

メルマガ、LPなど広告以外による集客

すでに自社のWebサイトを訪問したことがあるユーザー、メールアドレスを取得している見込み客に対してはオウンドメディアやメールマガジンによってイベント告知ができます。

専用ランディングページの作成
イベントが決まったら、イベント情報を掲載して申込も受け付けるためのランディングページ(LP)を作成します。
LPは他のページやメルマガ、広告などを見たユーザーがクリックしたときに見るページとなりますが、広告経由で予備知識がないユーザーとすでに見込み客となっているユーザーとで違う内容を表示させる「パーソナライズLP」という方法もあります。
LPではイベントの詳細をわかりやすくまとめ、申込ボタンもページ内に設置します。

参考:BtoBリード獲得のために不可欠なランディングページの最適化。LPの改善をどう進める?

Webサイト、オウンドメディアでポップアップを表示
ユーザーがコーポレートサイトやオウンドメディアを見たときにタイムリーな情報をポップアップ表示させると効果があります。

ポップアップをクリックするとLPに遷移します。

Webページにポップアップを表示してイベントに誘導

※シャノンのMAはユーザーの閲覧履歴などでパーソナライズしてポップアップを出し分けする「Webパーソナライズ 機能」が利用できます。

メールによる告知
定期的にメルマガを送付している見込み客に対しては、メルマガでイベントの告知をします。
定例のメルマガで告知するほか、メールのタイトルにイベントのタイトルを入れて案内メールを送付する方法もあります。
興味関心の度合いの高い見込み客とそうでない見込み客で違った内容のメールを送信する「セグメントメール」などできめ細かい施策をとることで、クリック率を上げることができます。

※メールやLPのパーソナライズについて、以下の記事で解説しています。
参考:One to Oneマーケティングとは? MAで効率化できるその具体的手法を解説

広告による集客

広告費をかけてイベント告知をする方法として以下があります。ビジネスイベントにより今までに接点が少ないユーザーを呼び込みたい場合、これらの手段を活用します。

Web広告
イベント告知のためのWeb広告としては、ディスプレイ広告が一般的です。
ディスプレイ広告のなかでも、イベントに関連する情報を閲覧したユーザーが見ているWebページに表示されるリターゲティング広告が適しています。
予算の範囲内で効率よく集客するためには、掲載するメディアやターゲットユーザーを絞り込むことが重要です。

参考:ディスプレイ広告で成果を上げるには?きめ細かな効果測定がポイント

SNS広告
広告を表示させるターゲットの絞り込みがしやすいSNSへの広告もよく利用されます。特にビジネス系イベントにはFacebookやTwitterが効果的といわれています。

参考:ソーシャルメディアマーケティングとは?BtoBビジネスにおけるSNSの活用方法

動画広告
BtoBでも使用頻度が増えている動画広告は、YouTubeへ出稿する広告だけでも種類が豊富です。
YouTubeで出稿できる広告のひとつがバンパー広告なのですが、詳しくは以下の記事をご覧ください。

参考:BtoBで費用対効果が高いと注目されるバンパー広告、その活用方法とは?

ニュースリリースサイトへの掲載
企業からのニュースを掲載するニュースサイトを利用する方法です。
シャノンではイベントの案内をPR TIMES(有料)に掲載していて、毎回一定の参加申込者があります。

その他の広告
タクシーの後部座席のディスプレイに動画を表示させる「デジタルサイネージ広告」がビジネスパーソンに効果が高いとして注目されています。

参考:テレビCMより効果的な広告?タクシー搭載型デジタル・サイネージ『Tokyo Prime』【株式会社IRIS−SHANON BtoB Marketing Conferenceレポート】

チラシやDMなどオフライン経由の集客

小規模なビジネスイベントではメールやWebサイトなどデジタルな情報発信だけで集客することも多いですが、大規模なイベントの場合にはチラシやDMなども活用します。

チラシの作成、配布
チラシはWeb経由とは違った属性の見込み客にアプローチできる可能性があります。
ビジネスイベントのチラシはA4サイズ、表裏カラーなど、1枚で作成することが一般的です。
外部の展示会に出展するときに配布したり、営業担当者が他社を訪問するときに手渡したり、 DMで送ったりします。

DMの送付
従来の方法ではアプローチができていないが取引を目指したい大企業など、ターゲットを決めてDMを送付することもあります。

参考:ABMとは?BtoBマーケティングに欠かせないABMをどう実現する?

直接の声掛け
懇意の顧客にイベントへの参加をお願いして、興味がありそうな知り合いを誘って参加してくれるように依頼する方法、自社の全社員に協力を依頼する方法などがあります。

イベント集客のコツと成功事例を紹介!

シャノンの経験を交えながらイベント集客のコツを紹介し、他社の事例もご紹介します。

イベントを目立たせ、興味を引くタイトルが重要

イベントのタイトルはとても重要です。内容を正確に伝えると同時に、読んだ人が参加してみたくなるようなタイトルをつけることが望ましいですが、これがなかなか難しいです。

イベント企画者からみても意外なタイトルで集客実績が上がることがあります。

シャノンのウェビナーの場合、「細かすぎて伝わらないウェビナー改善」というタイトルが好評で、第2弾、第3弾・・・とシリーズ化しています。

このほか、5月ごろには新しい部署に配属された人向けに「最新のBtoBマーケティング用語解説」といった学び系のウェビナー、1月ごろには「年間活動計画の立て方」などのタイトルで実用的なテーマを扱うと好評です。

告知のタイミングと頻度、パーソナライズが重要

なんとか集客目標を達成しようとするあまり、イベントが近づくにつれて告知メールを多数送ってしまうというのはありがちなパターンですが、あまり効果的とはいえません。

興味のない見込み客による配信停止率を上げてしまうというマイナスの影響もあります。そんな事態を避けるにはメールのパーソナライズが有効です。

MAツールを使えば興味と関心の程度により見込み客を分類して、それぞれに適したメールを送信することができます。

広告やメールを含めて、イベントの告知は「2か月前」「1か月前」「1週間前」のようにあらかじめ計画を立てて、最も見てもらえるタイミングを選んで行いましょう。

シャノンでは、イベント直前のタイミングで1回だけ、「One to Oneメール」を送付しています。

イベント直前のメール集客

配信元はシャノンのセミナー登壇者で、本文には「次回のセミナーは××様の状況に適した内容となっているので、ぜひご検討ください」という文言を入れます。

One to Oneメールは一般のメルマガと比較すると集客のCVRが高いという結果が得られています。

集客に成功したコンテンツや施策を次回以降に活用

イベントの企画・集客・運営には経験値が必要で、初めての開催から成功することはあまりありません。

最初は小規模なイベントから実績を重ねていくことがおすすめです。実績がなく不安な場合はイベント企画会社に依頼するという方法もあります。

「集客できるコンテンツ」は業種や企業によって違うので、自社の経験から見つけていくしかありません。

集客に成功したイベント、あまり集客できなかったイベントについて、その原因を調査・分析して次に活かすことが大切です。

【成功事例】来場率80%超えを達成したメール戦略とは

ビジネス系オンラインメディア「JBpress」などを手掛ける日本ビジネスプレスグループの株式会社日本ビジネスプレスは2020年、4週間にわたる大規模なオンライン展示会イベント「JBpress DX World 2020」を開催しました。

協賛社数36社、登録者4500名のうち来場者は3634名で来場者率は81%と高い歩留まりを達成。

顧客ニーズに応える充実したコンテンツを提供したことに加え、シャノンのMAを活用したメール戦略も要因です。

具体的には、参加登録したセミナーの期日直前のリマインドメール、属性ごとのセグメントメールなどで効果的に告知を行いました。

※事例の詳細はこちら
「JBpress」初の大規模オンライン展示会。シャノンを活用した来場率80%超えの 秘訣とは

※シャノンのMAツール「SHANON MARKETING PLATFORM」は、オンライン/オフラインイベントの登録者の管理、集客施策、事後フォローなどを一括して効率よく実施できます 。

まとめ

本稿のポイントは以下の3点です。

  1. 集客できるイベントは、ターゲットが明確で、ターゲットに価値があるコンテンツが提供できています。
  2. イベントの集客の手段は、LPの作成、Webサイトのポップアップ、メールによる案内などがあります。広告はディスプレイ広告、SNS広告、YouTubeのバンパー広告などがおすすめです。
  3. イベント集客のコツとして「タイトルの工夫」「告知のタイミングとパーソナライズ」などがあります。

最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。以下にて豊富な機能をくわしくご紹介しております。
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