イベント運営の成功ポイントや流れ、役割分担を実例でご紹介

BtoBマーケティングにおいて、ビジネスイベントの開催は有力な集客手段のひとつです。

しかし、大規模なイベントを成功させるためのノウハウが不足していると悩む企業担当者も多いようです。運営には十分な事前準備が必要で、誘導・接客などのシーンを想定しながら計画を立て、マニュアルを作成しておくことが重要です。

今回は、リアルイベント当日の運営を成功させるためのポイントや、運営を円滑に行うために欠かせないマニュアルの作成方法について解説していきます。

イベントを活用したマーケティングについては以下の記事でくわしく解説しています。
参考:イベントマーケティングとは?メリットや進め方、成果を上げるポイント、事例を紹介!

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イベント運営のための業務内容と注意点は?

イベント運営の主な業務について解説します。

イベント運営で大事なこと

イベント当日の運営をスムーズに行い、参加したお客様に満足していただき、かつ、集客という目的も達成するためには、当日の運営だけではなく事前の企画や準備が大切です。

イベントの運営では、以下のようなポイントをおさえましょう。

参加者が満足でき、かつ無理なく進行できるプランを立てる
お客様が無理なく参加できるようにタイムスケジュールを設定し、休憩時間や休憩所を設けます。一方で、会場の準備に時間がかかりお客様の待ち時間が長すぎることがないよう、段取りよくスケジューリングすることも大事です。

役割分担を明確にして人員を配置し、連携をとる
リアルイベントでは想定外のことが起きる可能性に備え、少なめよりは多めに、十分な人員を配置します。また、役割分担と指揮系統、連絡方法を明確にしておくことも重要です。イベントスタッフ同士はトランシーバーやインカムで連絡を取り合うことが一般的です。

参加者が迷わないよう導線や表示を整備する
会場が決まったら下見をした上でレイアウトを決定します。入場、受付、会場、退出までのスムーズな導線を確保して、休憩スペースなどがわかりやすいよう、会場内の各所に表示をします。

十分にリハーサルを行う
規模の大きなイベントの場合、イベント開催前の日程を確保してリハーサルを行うことが多いです。機材、導線、進行、スタッフの連携などをチェックします。

イベント全体の事前、当日、事後の流れ

イベント運営では、当日だけでなく事前の準備、事後フォローも欠かせません。以下に全体の流れをまとめます。

  1. イベントの企画立案
    まずどんなイベントを実施するか企画をまとめます。ゲスト講演者など、メインとなるコンテンツから順に決定していきます。講演者や会場のスケジュールを早めに確定させるため、1年~6か月前位には企画することが多いです。
    イベントの検討や具体的な企画を進めるための「イベント企画書」については、以下の記事で解説しています。
    参考:イベントの企画書の書き方は?テンプレートとポイントのまとめで解説!
  2. イベントの集客
    開催概要が決定したら、計画的に告知を行い集客します。
    集客の手段や効果的な方法については、以下でくわしく解説しています。
    参考:イベント集客のコツと方法を徹底解説。メール戦略で集客に成功した事例も紹介!
  3. イベントの準備
    イベント当日までに必要となる準備の例として、以下があります。多くの業務があるので、いつまでに何を行うか、計画を立てて進めます。
    ・スタッフの確保と役割分担の決定
    ・協力会社の決定と連携
    ・スポンサー募集
    ・ゲストの事前フォロー
    ・会場レイアウトの決定
    ・受付方法の確定と準備
    ・備品の手配
    ・会場内サインの作成
    ・運営マニュアルの作成
    ・アンケートの作成と準備
  4. リハーサル
    入念な準備をしていても、本番会場でリハーサルを実施したときに懸念点が見えてくることがあります。スタッフ全員が流れを共有することや、機材の扱いを確認することも重要です。リハーサルでは十分にチェックして、当日に向けて必要があれば修正を追加します。
  5. イベント当日
    運営マニュアルをもとに当日のイベント運営を実施します。
  6. イベント終了後
    参加者をフォローすることはもちろん、振り返りを行い、改善点を次に活かすことも大事です。

イベント運営を成功させるポイント

イベント運営を成功させるポイントとして、以下があります。

リソース不足の場合はイベント支援会社の協力を得る
大規模なイベントを行うにあたり社員だけでリソースが不足する場合、イベント支援を行う外部企業の協力を得ることが有効です。

ハイブリッド開催で最大限に集客する
リアルイベントに関心があるが会場を訪れることができない人向けにオンラインでも開催することで、より多くの集客が可能です。

イベント管理ツールを活用してイベント運営を効率化する
イベントを開催しようとすると、通常業務以外に多くの業務が発生します。それら業務の効率化を図るために、イベント管理ツールが有効です。シャノンのイベント管理システムでは、ハイブリッドイベントの申込者を一元的に管理することも可能です。

アンケートを実施して、次のイベント改善に活かしていく
自社イベントの開催経験が少ない企業は、開催後の振り返りを十分に行い、改善点を次のイベントに活かしていくことが重要です。経験を重ねることでより規模が大きなイベントも成功に導くことができるでしょう。イベントにおける顧客満足度を計測する方法としてアンケートが有効です。

リアルイベントにおけるアンケートは紙とオンラインどちらがよいか、集計結果をどのように活用していくかなどについては、以下の記事でくわしく解説しています。
参考:ビジネスイベントにアンケートは不可欠!テンプレートや成果を上げるポイントを紹介

    ベント運営マニュアルのテンプレートと注意点

    イベント当日の進行を円滑にするための運営マニュアルについて、シャノンが実際に使用した運営マニュアルをもとにしたテンプレートで解説します。

    イベント運営マニュアルのテンプレート

    イベントの内容にもよりますが、運営マニュアルの目次で必要となる主な項目の例は、以下の通りです。

    • 開催概要
    • プログラム
    • 人員体制
    • タイムスケジュール
    • 会場レイアウト図
    • 受付フロー
    • 参加者誘導フロー
    • 進行表
    • 緊急時対応

    開催概要
    決定済みのイベント開催概要について、まず明記します。
    会場へのアクセス、予定している参加者人数なども重要な情報です。

    運営マニュアル_開催概要

    プログラム
    当日のプログラムとして、タイムスケジュールと内容を記載します。

    運営マニュアル_プログラム

    当日の人員体制
    当日の人員体制を図にまとめます。どの役割を誰が担当するのか、現場で判断できないことが起きたときに指示をあおぐ上司は誰なのかがわかるようにします。

    また、協力会社が関わっているときは、自社スタッフと外部スタッフの役割分担がわかるように表記します。

    運営マニュアル_実施体制図

    タイムスケジュール
    イベント当日の詳細なタイムスケジュールを表にまとめます。会場が複数ある場合には各会場、他に受付や休憩・懇親会などのタイムテーブルが一覧できるようにします。

    全体スケジュール

    会場レイアウト図
    レイアウト図を作成します。途中でレイアウトを変更する場合は、時間帯ごとのレイアウトを記載します。さらに、下の図よりも詳細な、各会場内の縁台や椅子、機材その他の配置図も作成します。

    受付フロー
    スピーディーにかつミスなく対応することが重要な受付については、詳細なマニュアルを作成します。エントランスからの導線、受付のレイアウト、人員の配置、受付方法、配布物などについて明記します。

    シャノンが開催するイベントでは、事前登録者については無人受付システムを採用し、受付業務を効率化しました。

    無人受付システム

    イベント管理システムを活用した受付業務の効率化については以下の記事で詳しく紹介しています。

    参考:イベント受付業務の重要性と失敗しない進め方は?管理ツールを活用した事例も紹介

    参加者誘導フロー
    会場内のスタッフの配置、入場~受付~会場への参加者の誘導、人が滞留したときの待機列の作り方、化粧室や休憩室の案内、イベント終了後の退出の流れなど、当日の参加者の動きを想定しながらフローを作成します。

    進行表
    進行表は、タイムスケジュールよりさらに細かく、各会場のセッションごとに作成します。講演者の接客、司会進行、タイムキープなどについて、セッションの担当チームで共有します。

    運営マニュアル_進行計画

    展示・配布物・ノベルティなど
    会場内の案内表示・飾り付け、参加者へ配布する資料やプレゼントなどの制作物についてまとめます。案内表示については、何をどこに貼付するかを会場レイアウト図に明記します。

    運営マニュアル_紙サイン

    緊急時対応
    緊急の場合の避難経路もスタッフ全員が共有しておくべき情報です。避難経路のほか、不測の事態が発生したときの連絡体制についても万全に備えましょう。

    このほかに、時節によっては感染症対策マニュアルが必要となる場合もあります。お客様が安心して参加できるよう、非接触対応や消毒・喚起の体制を整備しましょう。

    イベント運営マニュアルの注意点

    イベント運営マニュアルは重要資料です。適切に管理して活用しましょう。

    最新の情報を集約する
    イベントの準備をするなかで、計画は何度も変更され、そのたびにマニュアルは書き換えられます。そのため、運営マニュアルの最新版が明確にされていて、全員に共有されることが重要です。運営マニュアルのバージョンを明記して、最新の情報を全員で共有しましょう。

    情報の取扱いに注意する
    運営マニュアルには個人情報や機密情報が含まれます。印刷したマニュアルは必ず回収して適切に処分しましょう。

    データを正確に残す
    イベントの振り返りでは、運営マニュアル通りで問題がなかった部分と、マニュアルと実際の状況が違った部分とを明確にして、振り返りの結果や実績とともに運営マニュアルを保管します。正確なデータが次の機会に役立つでしょう。

    シャノンのイベント運営から、実践した工夫をご紹介!

    シャノンが開催した大規模イベント「デジアナカンファレンス2023」は事前申込数1,000名超、盛況のうちに終えることができました。

    このイベントで行ったいくつかの実践例をご紹介します。

    POP付きの大型本棚やお菓子のつかみ取りで演出

    会場の一角に、シャノンがこれまでに作成したホワイトペーパーを展示。各資料を紹介する手書きのPOPを付けました。多くのお客様が目を留め、資料を持ち帰っていただくことができました。

    シャノンカンファレンスに本棚を設置

    POPはマーケティング部のメンバーが手書きで作成しました。

    マーケティング部メンバーが手書きしたPOP

    マーケティング部のメンバーが作成した手書きPOP

    お客様が楽しく息抜きできる場として「お菓子のつかみ取り」も提供しました。

    お菓子のつかみ取り

    お菓子つかみ取り

    「来場通知メール」でお客様を確実にフォロー

    イベントは、営業担当者にとってはお客様と直に接する貴重な機会です。しかし多くの人が訪れるイベントでは、大切なお客様が来場するタイミングを逃してしまうおそれがあります。

    そこで、営業担当者がどこにいても届く「来場通知メール」を活用して、十分な接客をすることができました。

    来場通知メール企画書

    上記の機能はシャノンのイベント管理システムを活用しています。

    同システムにより、リアルやオンラインで開催されるイベントの準備、当日運営、事後フォローまで一連の業務を効率化できます。

    くわしい資料はこちらからご確認いただけます。

    まとめ

    本稿のポイントは以下です。

    1. イベント運営を含むイベント全体の流れは以下の通りです。
      1 イベントの企画立案
      2 イベントの集客
      3 イベントの準備
      4 リハーサル
      5 イベント当日
      6 イベント終了後
    2. イベント運営を成功させるポイントとして、以下があります。
      ・リソース不足の場合はイベント支援会社の協力を得る
      ・ハイブリッド開催で最大限に集客する
      ・イベント管理ツールを活用してイベント運営を効率化する
      ・アンケートを実施して、次のイベント改善に活かしていく
    3. イベント運営マニュアルの目次の例は、以下の通りです。
      ・開催概要
      ・プログラム
      ・人員体制
      ・タイムスケジュール
      ・会場レイアウト図
      ・受付フロー
      ・参加者誘導フロー
      ・進行表
      ・緊急時対応

    シャノンのイベント管理システムのご案内

    最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。以下にて豊富な機能をくわしくご紹介しております。
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