データの蓄積と商談後の分析が鍵。シャノンのリードクオリフィケーションとは

データの蓄積と商談後の分析が鍵。シャノンのリードクオリフィケーションとは

リードクオリフィケーションとは、見込み客の中から顧客となりそうな候補を絞り込み、営業部門へと引き渡すことです。

こう紹介すると、蓄積された見込み客のデータを仕分けするだけの単純な工程のように感じる方もいらっしゃるかもしれません。 しかし実際には、「いつ」「どのように」選別するかによって、その後の成果が大きく違ってきます。 特に、BtoBマーケティングでは、顧客が購入に対して最も意欲的なタイミングをとらえることが重要なので、「いつ」というのは大きなポイントです。

また、営業部門に引き渡したあとの結果をフィードバックして、リードクオリフィケーションの要因に追加することで、リードクオリフィケーションの精度をさらに高めていくことができます。

今回は、「リードクオリフィケーションとは何か」という初歩から始めて、シャノンが独自に蓄積してきた「成果につながるリードクオリフィケーション」という戦略的手法の入門編までを、わかりやすく解説します。

マーケティングの成果を出す「リードクオリフィケーション」とは?

リードクオリフィケーションとは、リードジェネレーション、リードナーチャリングに続く「見込み客の選別・引き渡し」というステップです。まず、3つの工程を合わせて確認していきます。

リードクオリフィケーションは、リードジェネレーション・リードナーチャリングの成果の確定

リードクオリフィケーションとは、リードジェネレーション・リードナーチャリングに続く3つめのステップを定義する言葉です。

リードジェネレーションは、広告やウェビナーなどの多様な手段を通じてリード(見込み客)を獲得すること。 リードナーチャリングは、獲得したリードに対して継続的なアプローチをはかり、コールドリードをホットリードへと引き上げることです。

リードジェネレーションとリードナーチャリングについては、以下の記事をご参考ください。

www.shanon.co.jp

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これらの後に続くリードクオリフィケーションは、リードのうち、顧客となりそうなホットリードを選別することです。

デジタルマーケティングにおいて、リードジェネレーションは入口、リードナーチャリングは獲得したリードに対してマーケティング施策を行う現場、成果を確定させるリードクオリフィケーションは出口と位置づけることができます。

リードジェネレーション、リードナーチャリング、リードクオリフィケーションを合わせて「リードマネジメント」あるいは「ディマンドジェネレーション」と呼ぶこともあります。

リードクオリフィケーションの成果は、顧客獲得数によって確定する

リードクオリフィケーションによって選別したホットリードは、営業部門に引き渡されます。 その先には、営業部門による商談、顧客獲得という最終ゴールがあります。

いうまでもないことですが、リードクオリフィケーションの成果は「選別したホットリードのうち、どれぐらいが顧客となるか」によって決まります。

BtoBにおいて、各リードがある商材の購入にいたるまでのことを想像してみましょう。

Aさんは、既存顧客から紹介されて商品知識が十分あり、最初のコンタクトから1週間で購入を決めようとしています。
Bさんは、自社の課題を解決するのに適したサービスを、いくつかの候補を比較検討して選択しようとしています。
Cさんは個人の意見として「この商品がいい」とすでに決めていますが、社内の合意を得ることに時間がかかっています。

この例のように、リードの個別事情は多様です。商談、成約という成果に結びつけるためには、それぞれのリードのリアルタイムの立ち位置をデータから読み取り、タイミングを逃さずフォローする必要があります。

次章では、成果をもたらすリードクオリフィケーションのポイントについて示していきます。

リードクオリフィケーションで成果を上げるための4つのポイント

リードクオリフィケーションで成果を出すためには、その前段階にある見込み客を顧客へと引き上げるリードナーチャリングのプロセスも重要です。もちろんすべての工程が大事ですが、特に「データマネジメント」「スコアリング」「選別」「データの蓄積」という4つのポイントについて、以下で述べていきます。 リードクオリフィケーションのメインの業務である「ホットリードの選別」については2-3で述べます。

データの精度・鮮度・粒度を意識して、データマネジメントの質を上げる

データマネジメントとはデータを適切に管理してあらゆる業務に活用するための知識です。 その第一歩として、データマネジメントではデータの精度・鮮度・粒度が求められます。

  • 精度・・・データの正確性
  • 鮮度・・・データが最新情報で更新されているか
  • 粒度・・・データの細かさがそろっているか

これをリードデータに当てはめると、以下のようになります。

リードデータの精度を上げるには、名寄せ・データのクレンジングをします。 たとえば、過去に展示会で名刺交換をした人が、その後ウェビナーに申し込んだとします。名寄せされていない場合、展示会の名刺情報は紙やデータパンチングリストで保管され、ウェビナーの申し込みは申し込み管理システムに保管されます。

2つが別々のリードとして管理されていたら、2つのアクセス履歴があるホットリードを見つけることができません。リードを名寄せすることでリードデータの精度を上げることができます。 合わせて、「株式会社」「㈱」などの表記ルールの統一、役職ランク付与など行う「データクレンジング」により、データの品質を高めていきます。

※シャノンのMAツールでは、会社名や氏名など任意のキーにもとづいた自動名寄せをしたり、表記ルール統一や役職ランク付与といった標準的なクレンジングに加えて、リードの都道府県情報に応じて担当営業名を補完するなど独自のルールでデータを整備することが可能です 。

リードデータの鮮度も大切です。見込み客リストのなかで一定期間リアクションがないリードはスコアを下げていくとともに、リードジェネレーションで多様な施策を組み合わせ、より多くの新規のリードを継続的に獲得していく必要があります。

リード管理におけるデータの粒度については、工夫が必要です。リードジェネレーションでは名刺交換した相手、ウェブにアクセスしてメールアドレスを登録した人など、元々粒度が異なるデータを一元管理するからです。 しかしこんなときこそMAツールが有効です。日々の運用で適切にリードデータを管理していくことができます。

リードクオリフィケーションの前提条件として、日常的に精度・鮮度・粒度を意識してリードデータの質を高めることが大切です。 データの品質を高めることにより、このあと述べるスコアリングの精度も上がります。

的確なスコアリングにより、タイミングを逃さずホットリードを通知

スコアリングとは、Webサイトの閲覧や資料ダウンロードなどの行動履歴や職種や役職といった属性情報を数値化し、各リードの検討度やターゲット度を測定することです。 つまりスコアリングは、ホットリードの選別というリードクオリフィケーションに直結する作業です。

行動履歴のスコアリングでは、ウェビナーや展示会への参加、ホワイトペーパーのダウンロードがあったリードに加点します。図のように、10分以上の接点があれば10点、10分以下の接点なら5点などに配分することもできます。 さらに、一定期間内のWebアクセスの回数などの細かい数値も追加します。ページのなかでも「料金表」「導入の流れ」のような購入に関わるページ(キーページ)の閲覧でスコアを高く設定する方法もあります。

行動履歴のほか、リードの属性も点数化します。具体的には、リードの業種・所属・役職などの属性が商材ターゲットにあてはまる場合にスコアを加算します。たとえば「マーケティング部門に所属」なら10点、のように設定します。

ホットリードの見極めではタイミングも大事です。過去1週間以内、1か月以内などでWebアクセスの回数や時間が増え、合わせてキーページの訪問や資料ダウンロードの履歴などの履歴も確認できたときには、速やかにホットリードとしての通知を上げます。

このようなスコアリングを行うことで、確度の高いターゲットリードを、ベストなタイミングでフォローすることが可能になります。

リードの集約と管理、スコアリングなどは見込み客を顧客へと引き上げる「リードナーチャリング」の作業の中で行います。

MAツールを武器に、BtoBリードナーチャリングで成果を上げるための5つのステップも参考にしてください。

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ホットリードの選別では「顧客目線」を意識する

リードジェネレーション・リードナーチャリングの段階でのさまざまな施策の的確な実施により、ホットリードを見える化することが可能になります。 次はいよいよ、ホットリードを選別するリードクオリフィケーションの段階です。

ここでひとつ、意識しておきたいことがあります。 それは、「営業部門に引き渡す」ということは、見込み客であるお客様と自社の担当者が、オンラインあるいはオフラインで、初めて対話する機会へと進む、ということです。 顧客側からのアプローチをプル、企業側からのアプローチをプッシュと呼びます。このワードで言い換えれば、一定期間プル戦略を継続してきたリードに対して、プッシュ戦略へと移行する局面ということになります。

このようにデリケートな側面を持つリードクオリフィケーションで意識したいのが、「顧客目線」です。

BtoBの商材購入において、見込み客は「まずはデジタルで情報収集したい」という意向を持っていることが多く、具体的に購入を検討する段階でも売る側からのプッシュをあまり望んでいないケースもあります。一方で、最後は対面の商談で不安を解消したいと考えている見込み客もいるでしょう。

それぞれのリードについて
「お客様は対面での商談を望んでいるか」
「今が、最終的な意思決定のための商談が有効なタイミングか」
という点を確認する必要があります。

リードの側から「対面での商談を希望する」あるいは「オンライン商談を希望する」などの意思表示があれば問題はありません。しかし、スコアは高いものの商談の意思表示がないリードについては、次のステップとして商談アポイントをとろうとしてもうまく進展しないことも考えられます。

とはいうものの、「顧客目線のアプローチ」とするために、具体的に何を指標とすればいいのかが難しいところです。 シャノンではこの課題に対して、営業部門の商談からのフィードバックの定量化を重視しています。それについてはこのあと、「営業部門との連携・MAツール活用でリードクオリフィケーションの精度を高める」で紹介します。

データを蓄積することで精度を上げていく

リードクオリフィケーションでは、当初から狙い通りの成果を上げることは難しいかもしれません。 スコアリングのしかた・選別のしかたなど、リードクオリフィケーションを含むマーケティングは、企業ごと・商材ごとに最適な方法が異なるからです。

はじめはシンプルな設計で始めて、よい結果が出たリード、思わしくない結果となったリードそれぞれの履歴や属性を分析しながら、リードクオリフィケーションの手法を改善していきます。 自社のリアルな事例の蓄積こそが、リードクオリフィケーションの精度を高めます。

リードクオリフィケーションは、リードジェネレーション・リードナーチャリングの成果を営業部門に引き渡す、橋渡しの部分です。 したがって、マーケティング施策のデータだけでなく、営業部門における「引き渡したホットリードの、その後の成果」もフィードバックして、PDCAサイクルに含めていくことが効果的です。

次章では、シャノンが提案する、「営業部門の成果の定量スコア化」についても述べていきます。

営業部門との連携・MAツール活用でリードクオリフィケーションの精度を高める

最後に、リードクオリフィケーションの精度をより高めていくための手段として「営業部門との連携」と「MAツールの活用」について述べていきます。 シャノンが独自に提案する概念「初訪ロスト率」という指標についても、ご紹介します。

営業部門と連携し、「初訪ロスト率」をマーケティングにフィードバック

リードクオリフィケーションで重要なのは、「選別したホットリードのうち、どれくらいがその後の商談・成約に進めるか」という点です。 そこでシャノンは「営業部門での結果」を定量的に評価して、リードナーチャリング・リードクオリフィケーションに活用することを提案しています。 それが「初訪ロスト率」です。

リードクオリフィケーションで営業部門に引き渡したホットリードに対して、初めてオンライン/オフラインでの面談に進んだとき、商談化することができずに終わってしまった案件の割合を「初訪ロスト率」として数値化して、マーケディング部門にフィードバックします。

初訪ロスト率が高ければ、スコアの加点要素のうち、結果に結びついていない指標を見直す必要があるかもしれません。 また、購入意欲が高かったタイミングはあったが、その後競合他社を選んでしまうという場合もあります。そんなケースではもう少しホットリード通知のタイミングを前倒しして、早めに営業部門がアプローチすべきという見方ができます。

さらに、初訪ロスト率を分析するためには人別で分析することも重要です。 上の図版は、縦軸をインサイドセールス、横軸を営業としてシャノンの初訪ロスト率を円グラフにまとめたものです。

これを見ると、①のインサイドAさんが引き渡したしたものは初訪ロスト率が高めなので、リードの興味をより引き上げてから営業にパスすると商談になる可能性が高くなると考えられます。 また、②の営業Cさんがフォローしたものを見ると、ほかの営業メンバーと比較しても初訪ロスト率が低めなので、Cさんにはさらに早めに引き渡してもよい、と判断することができます。

このように初訪ロスト率をマーケティングに活用するためには、マーケティング部門と営業部門の緊密な連携が求められます。 また、部門間の情報共有のため、技術的にはSFA/CRMとのデータ連携が必要です。 シャノンのマーケティングプラットフォームは、Salesforce、kintone、eセールスマネージャーなどの各種製品と連携する「シャノンコネクト」を提供しています。

MAツールで効率のよいリードクオリフィケーションを実現

ここまで、リードクオリフィケーションの精度を上げるためのポイントをいくつかご紹介し、リードナーチャリングやデータマネジメントなど、関連する多くの業務によってリードクオリフィケーションの精度が上がるということを述べてきました。

このように多岐にわたる作業を正確に、そして継続的に行うために、以下のようなポイントにおいてMAツールが有効です。

  1. 日々の作業の自動化・効率化
  2. アクセスログの蓄積、的確なスコアリング、客観的な評価に欠かせない各種指標の数値化などをMAツールによって可能な限り自動化し、業務を効率よく進めていくことができます。


  3. 質の高いデータの蓄積
  4. 日常的なデータのクレンジング、オンライン/オフラインのアクセスログの蓄積などを正確に行い、質の高いデータを蓄積していくことでリードクオリフィケーションの精度を上げていくことができます。


  5. 他部門との連携
  6. リードクオリフィケーションでは営業部門との情報共有が欠かせません。MAツールではSFA/CRMをはじめとする他のデータベースとの連携が可能です。

以上のように、リードクオリフィケーションで成果を上げるためにMAツールが役立ちます。MAツールを活用することで、「商談数増加」という最終ゴールへと、より早く近づいていくことができるでしょう。

本記事でご紹介したデータ強化のほかにも、リードの獲得や引き上げについて「マーケティングオートメーションのはじめかた」という資料でご紹介しています。ぜひ、お手元へダウンロードして業務にお役立てください。

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まとめ

本稿のポイントは以下の3点です。

  1. リードクオリフィケーションとは、リードジェネレーション、リードナーチャリングを行った上で、購入意欲の高い見込み客、すなわち「ホットリード」を見つけ出し、営業部門へと引き渡す作業のことです。

  2. リードクオリフィケーションの精度を上げるには、正確なデータマネジメント、リードナーチャリングにおけるスコアリング、顧客目線を意識したリードの選別が大切です。そして、継続的に結果をフィードバックしてPDCAを回すことにより精度を上げていくことができます。

  3. 営業部門における成果をリードクオリフィケーションにフィードバックする手法として、シャノンが提案する「初訪ロスト率」という指標が役立ちます。

関連リンク

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