セミナーの集客を成功させるには?シャノンの経験から必勝法をご紹介

セミナー開催が決定したので、あらゆる手を尽くして集客に奔走。担当者ならそんな経験があると思います。今回はマーケターが頭を悩ませる「セミナー集客」について解説します。

シャノンでは、セミナ ーやウェビナーを多数開催してきました。
セミナーに関しては月1~2回程度、10年以上にわたって実施してきた経験があります。それでも、今も工夫や苦労があります。

セミナーの告知では、直前に告知する「One to Oneメール」を配信しています。
また、集客できたセミナーを分析して、会社独自の「刺さるセミナーコンテンツ」をブラッシュアップしていくことも大事です。

このような、シャノンが現在実施している具体策については後半でご紹介します。

今回は、主にリアルセミナーについて「集客」を解説しますが、ウェビナー集客にも応用できる内容となっています。

BtoBビジネスで欠かせない「セミナー」と「集客」について

BtoBでなぜセミナーを行うのか、開催するときは「集客」をどこまで重視すべきか?などについて確認します。

「コロナが落ち着いたらウェビナーよりセミナーに参加したい」が3割

シャノンが2021年秋に実施した調査で「コロナが落ち着いた場合、ウェビナーとセミナーのどちらに参加したいですか?」という設問の回答結果が以下です。

コロナが落ち着いた場合、ウェビナーとセミナーのどちらに参加したいですか?

参加しやすいウェビナーが定着する一方で、セミナー回帰の傾向が表れています。リアルなセミナーの良さについて再認識されていることがわかります。

くわしくは以下をご覧ください。

参考:ウェビナーが定着した一方で、セミナーを希望する人は3割以上。アンケートからわかった、顧客が望むチャネルの多様化とは

BtoBビジネスにおけるリアルセミナーの目的と有効性

BtoBの商材は単価が高く、取引は長期にわたります。

たとえばMAのような、業務改善のためのITソリューションの導入を検討する場合、企業の担当者は、「自社の課題を解決できる商材は何か」「自社で使いこなせるツールか」「コスト削減効果はどれ位か」など、細部まで検討しなくてはなりません。

そこで、「企業課題の解決」に役立つ体系的な情報を得られ、かつ直接質疑応答もできる「セミナー」は、企業担当者にとって有効な機会です。

2022年になり、2年・3年ぶりにリアルセミナーを開催する企業も増えているようです。
コロナ禍の期間、セミナーに替わりウェビナーが主流となりました。

「低コストで開催できる」「遠隔地からも参加できる」などウェビナーにもメリットがありますが、リアルセミナーならではのメリットもあります。

企業が実施するリアルセミナーのメリット
開催者のメリット ・参加者の反応を確認しながら臨機応変に進めることができる
・手元資料×スライドなど複数の手段を使い、多くの情報を届けられる
・その場で営業活動を進めることも可能
・参加者のメリットになる「ここだけの話」がしやすい
参加者のメリット ・質問がしやすい
・リアルでしか得られない情報を入手できる
・他の参加者と情報交換することができる
・会場の雰囲気など、商材以外の情報を得やすい

  

ウェビナーについてはこちら:
ウェビナーとは?意味や配信のはじめ方をわかりやすく解説

セミナーとウェビナー、それぞれのメリットを活かし、企業は今後ともセミナーとウェビナーを使い分けていくことになるでしょう。

BtoCでセミナーを開催するのはどんな場合?

BtoCでもセミナーを開催する例があります。
不動産、生命保険などの高額商品や、選び方・運用の知識が必要な投資商品などでセミナーが実施されています。

単価の低い身近な商品・サービスでも販促のためにセミナーを開催することがあります。

たとえばメルカリは、ビギナー向けに全国でオンライン・オフラインの「メルカリ教室 」を開催しています。ほかに、飲食店が日本酒やワインの楽しみ方・選び方を紹介するセミナーなどもあります。

セミナーの「集客」は多いほどいい?

セミナーには数人程度の会から100人規模の大規模セミナーまであります。

企業がセミナーを実施する目的は自社の商材の売上拡大ですから、購入意欲の高い参加者を集めることができれば人数が少なくてもよいという考え方もできます。

しかし実際には、「一人でも多く集客する」ことがまず重要です。

参加者のうち有望な見込み客であるホットリードとなり、さらに顧客となっていく企業は一定割合にとどまるので、何よりも母数を増やす必要があります。

セミナー担当者にとって「集客」はパワーがかかる作業ですが、ここは手を抜けないがんばりどころといえます。

ただしセミナーを初めて開催する企業の場合、最初から大規模なセミナーを実施することは難しいので、最初は数人~10名程度を対象としたセミナーで参加者とのコミュニケーションの機会を多くとりながら経験を積んでいくことがおすすめです。

このあと、セミナーの集客を少しでも効率よくするための手段、コツをご紹介していきます。

BtoBにおけるセミナー集客の具体策

セミナーで集客するための具体的な方法をまとめます。

「どんなセミナーにするのか?」などを決める事前準備

まずセミナーの日程、会場、テーマなどを決めます。

集客のためには日程や時間帯もポイントです。何曜日がいいのか、時間帯は午前・午後・夕方以降のうちどこか。

一般的には、BtoBのセミナーは月曜と金曜を避けて火・水・木を選び、開催する時間帯は午前10:00~や午後15:00~、16:00~などに設定するのがよいとされています。
さらに、業界の繁忙期を避ける必要もあるでしょう。

セミナーのテーマについては、自社のペルソナが顧客となるまでにどんな情報を必要としていたか、ターゲット企業の関心事は何かということをベースに、季節性も考慮して決めます。

具体的なタイトルの決め方についてはシャノンの例とともに後述します。

集客のためのセミナー告知方法は ?

集客のため、できるだけ幅広くセミナーの情報を告知します。

オンラインとオフライン、それぞれで以下のような方法があります。
最初はできるだけ多様な告知方法を試してみて、セミナーの回数を重ねていくうちに自社にとって効果的な集客方法を確立させていきます。

オンラインの告知

オウンドメディア
自社のWebサイトでは目立つようにセミナーのお知らせを表示します。ポップアップ通知を使ったり、セミナー専用LPを開設したりすることが多いです。

メール配信
通常配信しているメールマガジンのほか、セミナー情報だけを届けるメールを送信することもあります。
セミナー告知メールの難しいところは、誰にいつ、どのくらいの頻度で送信するのが最も効果的かの見極めです。シャノンの実例について、後半でご紹介します。

SNSによる告知
SNSによるセミナー告知は、自社の商材についてまだあまり知らない人の目に止まるチャンスがあります。BtoBの場合、Facebook・Twitter・Linkdinなどがよく使われます。

セミナー告知サイトに掲載
Seminars、Peatixなど、無料または有料でセミナー情報を掲載できるセミナー・イベント告知サイトへの掲載という手段もあります。継続的に掲載することで効果が上がります。

Web広告
Web広告配信にはコストがかかりますが、新規の見込み客に情報が届く機会を増やせます。
ディスプレイ広告のほか、FacebookなどSNSへの広告配信も効果的です。
ほかにスマートフォンのニュース配信アプリなどに広告する方法や、タクシー動画広告もあります。

ニュースリリースサイトへの掲載
企業のニュースを掲載しているPR TIMESなどのニュースサイトに配信する方法です。多くの人が見るメディアなので一定の効果があります。

オフラインの告知

チラシの作成
ターゲット企業が手にとりそうな場所に置くことができればチラシの作成も有効です。

DMの送付
作成した紙のチラシは有望な見込み客へのDMにも活用できます。DMではクーポンやプレゼント引換券などの参加特典を送付することも有効です。

口コミ、直接の声かけ
過去のセミナー参加者や懇意の顧客に依頼して、セミナーの感想をSNSに投稿してもらうという方法もあります。
また、経営層や営業担当者から直接声をかけるなど、マーケティング部門だけでなく他部門にも集客に協力してもらいましょう。

「申込フォーム」など、セミナー集客を増やすためのポイント

セミナーの集客では「参加しやすさ」「参加のメリット」が重要です。以下のようなポイントをおさえましょう。

参加のメリットを明確にする
参加することのメリットはセミナー告知情報のなかで明確に示しましょう。
最も重要なことは、セミナーに参加することにより「何を知ることができるか」「どんな貴重な情報が得られるか」を明示することです。

それと合わせて告知したい参加のメリットとして、以下があります。

  • セミナー後、参加者同士の情報交換会を開催
  • ランチやドリンクのサービス
  • 著名な講演者の場合は、講演者との懇談会や名刺交換会
  • 参加特典あり

参加特典をつける
参加者は他にも仕事があるなか、時間を割いてくれます。そんな参加者へ配慮する特典をつけることも有効です。特典として以下のような例があります。

  • 自社の商品・サービスの無料体験
  • 講演者の書籍
  • セミナー参加者限定の資料
  • 会社のノベルティ
  • ギフトカード

申込フォームやWeb導線はシンプルに
内容に少し関心を持った人がWebサイトを訪れたときに、さらに興味を引かれるような情報がわかりやすく表示され、申込ボタンを押したときにフォームの入力が簡単であれば、参加申込を行う可能性が高くなります。
Web導線をシンプルにすること、フォームへの個人情報の入力は「会社名」「役職」「氏名」「メールアドレス」「興味関心がある分野」程度の最小限にとどめることが有効です。

リマインドメール
参加したい気持ちがあっても開催日をしっかり覚えていない人のために、セミナー予定日の数日前と1日前の2回程度、リマインドメールを送ります。

次回以降のセミナー集客につなげるためのポイント

多くの参加者を集めてセミナーを成功させたとして、ゴールはその先にあります。見込み客の獲得、継続的なセミナー集客など、今後につなげるためのポイントは以下です。

事前準備や当日のフォローは万全に
進行のリハーサル、機材のチェックなどの準備はもちろん、当日のスタッフを十分に確保して、何かあったときに対応できるようにします。
仮に不測の事態が起きた場合にもあわてず接客して、参加者によい印象を持ってもらうことが大事です。

アンケートなどでコンテンツをブラッシュアップ
参加者にはアンケートに回答してもらい、FBをもとにセミナーのテーマや見せ方などを改善していきます。
当日の参加者の反応なども参考に「盛り上がったテーマ」についてブラッシュアップしていきます。

参加者と申込者を継続的にフォロー
当日欠席となってしまった申込者については次の機会にぜひ参加してもらえるよう、別途メールを送ります。
不参加を含めたセミナー申込者はすぐに商談に結び付かなくても、それに準ずる有望な「見込み客」としてフォローを継続していきます。

セミナー集客の管理や継続的なフォローをMAで効率化

セミナーの集客では告知や申込者へのフォローなど多くの作業が発生します。
これらをミスなく、効率よく実施するためにMAが有効です。

MAではセミナーの参加者や申込者はオンラインから集客した見込み客と同じリストに取り込み、以下のような業務効率化ができます。

セミナーの参加者・申込者とオンライン登録者の自動名寄せ
セミナー申込者はすでにWebサイトを閲覧して、資料をダウンロードしていることもあります。
オンラインとオフラインの見込み客リストで重複がないよう名寄せを行い、データを整備できます。

セミナー申込者を見込み客に含めたマーケティング施策を効率化
MAでは見込み客に対して有用な情報を届けて興味関心を引き上げます。
セミナー申込者についても見込み客に含めて、その後のフォローを効率よく行うことができます。

セミナー告知メールの対象を絞り込み
セミナー告知のメールについて、「参加の可能性が高い見込み客については複数回出す」というとき、Web閲覧履歴やセミナー参加履歴、関心のある商材などで対象を絞り込み、メール配信を自動化できます。

セミナー申込者へのメール配信
セミナーへの申込があったときはまず直後に「お礼メール」、期日が近づいたら「リマインドメール」、開催後は「参加お礼メール」 などを送信しますが、このような特定のグループに対するメールを自動化できます。

参考:売上をつくる決め手「ステップメール」とは?その効果的な運用方法

シャノンが実践するセミナー集客のコツと具体策をご紹介!

シャノンのマーケティングチームが実践している、セミナー集客のコツをご紹介します。

「集客できるセミナーのタイトル」はどう決める?

シャノンでは定期的にセミナー/ウェビナーを実施するので、あらかじめ年間計画を立てています。

「年度初め」「決算期」などのビジネスイベントも考慮しながら、季節ごとのテーマを設定します。
ターゲットとなるマーケティング担当者の立場にたったテーマとして、たとえば以下があります。

  • 5月ごろ、新人マーケター向けに「最新のBtoBマーケティング用語解説」
  • 1月ごろ、来期の年間計画を立てる人向けに「新年度活動計画の立て方 」

過去に集客実績がある人気の高いテーマは毎年開催します。
テーマが同じでもタイトルによって反応の良さが違ってきます。

シャノンが最近繰り返して使用している人気のタイトルは、「細かすぎて伝わらない××××」というもの。
シリーズ化して運用しています。

セミナー集客に効果的な「One to Oneメール」

セミナーの直前のタイミングで1回だけ送信する「One to Oneメール」が効果を上げています。

普段のメルマガとは違い、配信元はシャノンのセミナー登壇者で、本文には「次回のセミナーは××様の状況に適した内容となっているので、ぜひご検討ください」という文言を入れます。

メルマガとOne to Oneメール

このパターンのメールは一般のメルマガと比較するとCVRが高いという結果が得られています。ただし配信は1回限りとしているので、送信のタイミングにはいつも気を使っています。

専用ランディングページをA/Bテストで最適化

セミナー情報と申込フォームが表示されるランディングページのビジュアルや仕様について、A/Bテストで改善しています。

たとえば以下の2種類のフォームでは、申込フォームがボタンを押した後に表示される「分離型」の方がCVRが高いという結果でした。

フォーム形式の違いによるCVRの差

このほか今までに、

  • ランディングページに表示させる紹介文章は「短め」のほうが効果が高い
  • キービジュアルの上部にCVボタンを表示させたほうが効果が高い

などの結果も得られ、少しずつ改善を重ねてきています。

A/Bテストによるランディングページ改善については以下の記事でも解説しています。

参考:BtoBリード獲得のために不可欠なランディングページの最適化。LPの改善をどう進める?

まとめ

本稿のポイントは以下の4点です。

1. セミナーの集客は大変ですが、一人でも多く集客するためにあらゆる手を尽くします。
告知方法として衣があります。
・オウンドメディア
・メール配信
・SNS
・セミナー告知サイト
・Web広告
・ニュースリリースサイトへの掲載
・チラシの配布
・DM
・直接の声かけ

2. セミナーに参加しやすくする特典をつけること、申込フォームの工夫も大切です。

3. セミナーの集客や申込者のその後のフォローにMAが有効です。

4. シャノンでは「One to Oneメール」やA/Bテストによるランディングページ改善でセミナーの集客をアップさせています。

最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。以下にて豊富な機能をくわしくご紹介しております。
⇒製品資料と特典資料4点の無料ダウンロードはこちら