ChatGPTのなんか違うを解消、「自己批判・改善プロンプト」とは

こんにちは、株式会社シャノンの村尾です。

ChatGPTはメールのタイトルや本文を作成する際の強力なサポートツールです。しかし、ChatGPTから出力されたコンテンツがどうもしっくりこない。そんな経験はありませんか?

この記事では、このような問題を解決する「自己批判・改善プロンプト」という方法をご紹介します。このプロンプトを利用すると、コンテンツの微妙な違和感を解消し、より効果的にChatGPTを活用することができます。

自己批判・改善プロンプトの実例

今回は、ウェビナーの集客メールのタイトルをChatGPTに考えてもらった実例をご紹介します。まずは普通にメールタイトルをChatGPTに考えてもらいます。

プロンプト

以下のウェビナーを企画しています。ターゲットにとって魅力的なメールタイトルを考えてください。

# ウェビナーのタイトル
検討期間がなが~い商材のみなさま向け、リードナーチャリング実践方法

# ウェビナーの内容
・ リードナーチャリングに必要な環境のポイント
・ 具体的なリードナーチャリング施策・事例
・ おすすめの取り組む順番

# ターゲット
・ BtoB企業のマーケティング責任者
・ 商材の検討期間は1年以上

# 制約事項
・ まずは、ウェビナーが解決できる潜在課題を深く考えてください。ここは出力する必要はありません。
・ 次にターゲットがセミナーに参加すべき理由を深く考えてください。ここは出力する必要はありません。
・ 最後に、ターゲットにとって魅力的な訴求ポイントを3つ考えて、訴求ポイント毎にメールタイトルを3つ考えてください。

# メールタイトル:
-訴求ポイント:
— タイトル(訴求ポイントにつき3つ)

このプロンプトでは、まずウェビナーのタイトル、内容、ターゲットをChatGPTに伝えています。次に、ウェビナーで解決する潜在的な課題と参加する理由を考慮し、ターゲットに響く魅力的な訴求ポイントを基に、メールタイトルの生成を指示しています。

このプロンプトに対する、ChatGPTからの返答

訴求ポイント1: 効果的なリードナーチャリング戦略の提供:
タイトル: 「1年以上の検討期間を戦略的に短縮!効果的なリードナーチャリング手法」
タイトル: 「貴社のリードを育てる秘訣:長期商材向けナーチャリング戦略」
タイトル: 「マーケティング責任者必見!長期リードの成功への道筋」

訴求ポイント2: 実践的な事例と具体的な施策の紹介:
タイトル: 「実践から学ぶ!長期リード向けナーチャリング成功事例集」
タイトル: 「ナーチャリングの具体策:1年以上の商材販売での成果を上げる方法」
タイトル: 「効果的なリード育成の事例と施策:長期商材の成功への道」

訴求ポイント3: 効率的なリードナーチャリングの取り組み順序の提案:
タイトル: 「リードナーチャリングのステップバイステップ:長期検討商材のための効率的プランニング」
タイトル: 「マーケティング責任者向け:効率的なリードナーチャリング戦略の順序」
タイトル: 「時間を味方につけるリードナーチャリング:優先順位と効率的なアプローチ」

いかがでしょうか? 具体的に何が違うのかを指摘するのは難しいですが、「なんか違う」と感じませんか? こうした状況で「自己批判・改善プロンプト」が役立ちます。

自己批判・改善プロンプト

まず、ターゲットの課題・痛みについてもう一度深く分析してください。
その次に、提出してくれた訴求ポイントがタイトルの痛みを解決しない理由を客観的に考えて批判してください。
最後に批判を踏まえて再度訴求ポイントを考えてタイトルを提案してください。

自己批判・改善プロンプトのポイントは3つです。

  1. ターゲットの課題再理解: ターゲットの具体的な課題や痛みをもう一度深く分析させます。
  2. ポイントの客観的な批判:提出されたポイントがターゲットの課題を解決しない理由を客観的に分析し、問題点を特定させます。
  3. 批判を踏まえた改善案の提案:批判を踏まえ、より適切な訴求ポイントを再検討し、新しいタイトルやアプローチを提案させます。

「自己批判・改善プロンプト」に対するChatGPTの出力

ターゲットの課題・痛みの分析
ターゲットであるBtoB企業のマーケティング責任者が直面している主な課題は、長期にわたる商材の検討期間において、リードを継続的に関与させ、育成することです。このような状況では、以下の課題が生じる可能性があります:

リードの関心の維持の難しさ: 長い検討期間を通じてリードの関心を持続させるのは困難です。
適切なコミュニケーション戦略の不足: 長期にわたるリードナーチャリングにおいて、どのようにコミュニケーションを取るべきかについての戦略が不足している場合があります。
リードの質と進捗の評価方法の不明瞭: 長期間にわたるリードの質と進捗をどのように評価し、フォローアップすべきかの方法が不明確である可能性があります。

訴求ポイントの批判
提案された訴求ポイントは、以下の点でターゲットの痛みを解決しない可能性があります:

一般的すぎる戦略の提供: 効果的なリードナーチャリング戦略の提供は重要ですが、長期にわたる商材の特有の課題に特化していない可能性があります。
具体的な施策と事例の不足: 実践的な事例と具体的な施策は有用ですが、長期間にわたるリードの維持と進展に特化した内容でなければ、ターゲットのニーズに合致しない恐れがあります。
取り組み順序の効率性に関する不明瞭さ: 効率的なリードナーチャリングの取り組み順序は重要ですが、具体的に長期間の検討期間を持つ商材の独特なニーズにどのように対応するかが不明確である可能性があります。
改善された訴求ポイントとタイトル提案
これらの批判を踏まえ、以下のように訴求ポイントを再構築し、それに基づく新たなメールタイトルを提案します。

改善された訴求ポイント1: 長期リードの関心維持に特化した戦略
タイトル: 「年単位のリードも逃さない!長期関心維持のためのナーチャリング秘策」
タイトル: 「継続は力なり:長期リードを魅了するコミュニケーション戦略」
タイトル: 「長期リードの心を掴む:継続的関与のための戦略セミナー」
改善された訴求ポイント2: 長期リードに対応する具体的施策と事例の提供
タイトル: 「実践から学ぶ:長期リード向け特化ナーチャリング事例集」
タイトル: 「長期リードを転換へと導く:具体的施策と成功事例」
タイトル: 「1年以上の検討期間を克服:効果的リード育成の事例紹介」
改善された訴求ポイント3: 長期リード評価と進捗管理の方法
タイトル: 「長期リードの質と進捗を正確に評価:効果的な管理戦略セミナー」
タイトル: 「マーケティング責任者のためのガイド:長期リード評価のノウハウ」
タイトル: 「リードの進捗を見極める:長期商材のための評価とフォローアップ戦略」
これらのタイトルは、ターゲットの痛みをより深く理解し、特定の課題に対する具体的な解決策を提供するように設計されています。

いかがでしょうか? ChatGPTによる自己批判と改善のアプローチで、実際に使えそうな内容に改善されました。

特に下の2つはちょっと修正すると実際に使えそうです。

  • タイトル: 「継続は力なり:長期リードを魅了するコミュニケーション戦略」
  • タイトル: 「長期リードの質と進捗を正確に評価:効果的な管理戦略セミナー」

ChatGPTはコンテンツ作成において心強い味方ですが、「なんか違う」というコンテンツを出力してくることもあります。そんな時は、結局自分で修正案を考える、いわゆる「自分がやったほうが早い」と思うかもしれません。

そんな気持ちをぐっと堪えて「自己批判・改善プロンプト」を試してください。ChatGPT自身が問題点を特定し、改善案を提示してくれるようになります。

この記事がみなさまのChatGPT活用に役立てば幸いです。

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