インサイドセールスのみなさん、日々のお仕事お疲れ様です。
「見込みの高いリストが枯渇している」「電話をかけてもなかなかアポイントが取れない」「モチベーションが上がらない」といったお悩みを抱えていませんか?
シャノンのインサイドセールスも「電話することへの苦手意識」や「アポイントが取れない負のループ」に陥り、疲弊していました。
しかし、MA(マーケティングオートメーション)ツールを効果的に活用することで、その状況を劇的に改善し、目標達成に繋げることができました。
今回は、現場が「本当に助かった」と感じたMA活用術を3つのポイントに絞ってご紹介します。
これらを活用すれば、みなさんの活動も大きく変わるはずです。
購買フェーズ管理で「勝てるリスト」を可視化
インサイドセールスが陥りがちな負のループは、「見込みの高いリストの枯渇」から始まります。
リストがなければ、とりあえず手当たり次第に電話をかける「とりあえずリスト架電」に陥り、結果としてアポイントが取れずにモチベーションが低下してしまいます。
この課題を解決するのが「購買フェーズ管理」です。
お客様が製品やサービスを認知してから購入に至るまでの心理的な段階を、MAツールを使って可視化します。
シャノンでは、お客様の行動データに基づいて「認知」「興味」「関心」「比較検討」「商談」の5段階に定義し、各フェーズに分類する明確なルールを設けています。
例えば、
- 認知: メルマガ閲覧のみ
- 興味: 6ヶ月以内にWebサイトを2ページ以上閲覧
- 関心: ホワイトペーパーダウンロード後3ヶ月以内、ウェビナー申し込み後3ヶ月以内など
といった具体的な行動をMAで自動的にフラグ付けし、フェーズを分類する仕組みを構築しました。
これにより、「商談・比較検討」フェーズの見込みの高いリストに優先的にアプローチできるようになりました。
お客様の行動に基づいた「勝てる見込みのあるリスト」に集中することで、根拠のある架電ができ、前向きな気持ちで業務に取り組めるようになったのです。
リストの公平な配分と施策の重要性
ただし、この強力な機能を放っておくと、特定のメンバーが「美味しいリスト」を独占してしまい、リストの奪い合いが発生する可能性があります。
これを防ぐためには、リストを公平に配分する仕組みが必要です。
シャノンでは、過去に商談まで進んだもののペンディングになったお客様のリスト「未決ロスト」に着目しました。
この未決ロストのリストに対して、過去の履歴を踏まえた1to1の郵送施策を実施し、その後の電話フォローを徹底したところ、驚くべき成果が出ました。
- 未決ロストリストの応答率: 56.5%
- 未決ロストリストのアポイント率: 75.0%
これは、休眠顧客全体(いわゆる「とりあえずリスト」)と比較して、応答率は4倍、アポイント率は24倍以上も高い数値です。
MAで顧客状況が可視化され、最適なアプローチ施策を実行できたからこその結果と言えるでしょう。
このような施策を定期的に行うことで、リードの奪い合いも解消され、インサイドセールスのメンバー全員が常に前向きな精神状態で架電できるようになりました。
顧客情報の蓄積で「仮説設計の精度」を向上
アポイント率の低さも、インサイドセールスのモチベーション低下に直結する大きな要因です。これを解決するのが「情報の蓄積」です。
MAツールは、お客様に関するあらゆる情報を一元的に蓄積できます。
企業の基本情報はもちろんのこと、Web閲覧履歴、メール開封率、セミナー参加履歴などの行動履歴を時系列で追うことができます。
さらに重要なのは、「生の情報」まで管理できる点です。
例えば、展示会でのヒアリング内容をMAに紐付けておくことで、電話をかける前に相手のイメージを具体的に把握できるようになります。
また、過去の電話内容やお客様の反応といったインサイドセールスの活動履歴もすべて記録することで、次のアクションを考える際の質の高い準備が可能になります。
これにより、より精度の高い仮説を立て、自信を持ってお客様に提案できるようになりました。
自信を持って話すことで声のトーンも上がり、結果としてアポイント率が向上し、好循環を生み出すことができるのです。
チャット通知で「スピードと確実性」を追求
インサイドセールスにおいて最も重要と言われるのが「スピードとタイミング」です。
特にインバウンドの問い合わせリードに対しては、1時間以上経過するとアポイント率が89%から50%まで低下するというデータもあり、迅速な対応が不可欠です。
しかし「担当者にメールで通知」というMAの一般的な機能だけでは、多忙なインサイドセールス担当者はメールを見落としてしまう可能性があります。
そこでシャノンが取り入れたのが「チャット通知」です。
MAのメール通知機能と自動化ツール(MakeやZapierなど)を組み合わせ、最終的にGoogleチャットに通知が届く仕組みを構築しました。
これにより、タスクバーに表示される通知アイコンで即座にリード発生に気づけるようになりました。
さらに、通知に対してスタンプで反応するルールを設けることで、対応漏れを防ぎ、チーム全体で緊張感のある相互監視状態を作り出すことに成功しました。
この仕組みにより、私たちは1時間以内に必ずリードフォローできるようになり、アポイント数も増加。
インサイドセールスメンバーと責任者双方にとってWin-Winの関係を築くことができました。
中長期的なインサイドセールス活動を支える「ウェビナー」の活用
MA活用とは少し異なりますが、中長期的にインサイドセールスチームを支える上で非常に重要だと感じたのが「ウェビナー」の開催です。
ウェビナー参加者は、購買フェーズでは「関心」に位置づけられ、アポイント率は決して高くありません。
しかし、シャノンの受注企業の最終接点を分析したところ、イベントや資料請求で受注した顧客の多くが、最終的にウェビナーにも参加していたことが判明しました。
これは、ウェビナーがナーチャリングに非常に有効であること、そして継続的にリストを獲得できることを意味しています。
実際に、ウェビナー開催によって毎週150人ほどの見込み客リストが継続的に獲得でき、見込みの高いリストの枯渇を防ぐことができました。
まとめ
インサイドセールスの疲弊から脱却し、成果を出すためには、MAを効果的に活用することが不可欠です。
- フェーズ管理: 見込みの高いリストを可視化し、適切な施策で公平に配分する。
- 情報の蓄積: 顧客情報や活動履歴を一元管理し、提案の質と自信を高める。
- チャット通知: スピードと確実性をもってリードフォローし、モチベーションを向上させる。
これらのMA活用術を実践することで、インサイドセールスは「とりあえず架電」の負のループから抜け出し、前向きな気持ちで成果を上げることができるようになります。
ぜひ本記事をヒントに、みなさんのインサイドセールス活動をよりよいものにしてください。
最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。
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