MAを「受注最大化のポータル」に。
2度の乗り換えを経て確立した、
過去5年最高の成果を生む戦略

エイチ・シー・ネットワークス株式会社

会社名:エイチ・シー・ネットワークス株式会社
業種:IT・情報通信
業態:BtoB
導入製品:SHANON MARKETING PLATFORM
導入時期:2021年4月
URL:https://www.hcnet.co.jp/

取材ご協力企業

エイチ・シー・ネットワークス株式会社
エイチ・シー・ネットワークス株式会社は、1981年に創業した情報通信・ITインフラを専門とする企業です。旧日立グループの一員としての確かな実績と技術力を基盤に、ネットワーク、セキュリティ、クラウドサービスといった分野の統合ITインフラソリューションを提供しています。
「SIer(システムインテグレーター)×メーカー」の強みを持ち、情報ネットワークシステムの設計・構築から、自社開発製品(Adapterシリーズなど)、導入後の保守・監視サービスまでをワンストップで提供しています。

取材ご協力いただいたかた
第一営業本部 ビジネスサポート部 ビジネス推進グループ 課長代理 高阪 原 様

製品導入の目的

  • マーケティング施策の高度化と自動化の実現
  • 運用コストの適正化と利用者拡大
  • 多機能で総合的なマーケティング管理ツールの導入

製品導入前の課題

  • 旧MAツールの運用負荷の高さ(手動作業)
  • 旧MAツールのアカウント費用増加と情報共有の壁
  • ウェビナー後の参加者特定と後追い施策の困難さ

製品導入の効果

  • 伴走型の支援による強固なサポート体制と活用の定着
  • Zoom連携で名寄せ不要に。工数と負担を大幅削減
  • マーケティング起点の受注が過去5年で最大化

長年の課題だった「手動更新」と「コスト」を解決。乗り換えの経緯

業務内容

高阪氏: 私のミッションは、リードの獲得、ナーチャリングにより営業にとって効果の高いリードを継続的に提供することです。具体的な業務はアウトソーシングしているインサイドセールスの取りまとめや、Webやメルマガなどの施策を考えるマーケティングコミュニケーションなどです。

そのなかでシャノンを含めたマーケティングツールを活用しています。リード獲得とリード育成のミッションを達成するために、過去には以下のような課題に直面していました。

2度のMAツール利用で深まった「手動作業」と「コスト」の壁

高阪氏: MAツール導入前はPC上で動作するメルマガ専用アプリを利用していたのですが、「メールの送信結果や流入数が見えない」という課題がありました。

そこで2017年に1社目のMAツールを導入したのです。これはMAツールの中でも、比較的すぐに使えるツールとして選んだものですが、さらに高度な施策に挑戦したいという考えから、2019年に次のツールへ切り替えました。

2社目のツールを利用していたのですが、リード管理の観点から様々な更新をする必要が徐々に増えてきたことで手動での作業が多いという運用上の負担が増えてきました。さらにリード数やキャンペーンが増えるにつれて費用が高くなるというコスト面の課題も抱えていました。

こうした課題を踏まえ、マーケティング情報を営業部門と連携しつつ新規顧客獲得のミッションを達成するため、複数の製品を比較検討しました。

とりわけ課題だった「手動作業」と「コスト増」を解消できること、具体的にはシナリオやステップメールなど自動化機能が充実していることに加え、キャンペーン作成数を柔軟に拡張でき、翌年以降も継続利用しやすい点が決め手となり、2021年からシャノンを導入しています。

シャノンだけが4年間運用継続している2つの理由

高阪氏: 過去2社のツールはそれぞれ約2年の運用期間でしたが、シャノンは4年以上継続して利用しています。これが、製品とサポートの良さを証明していると思います。

1. 費用対効果に優れた多機能性

最も魅力を感じたのは、シナリオやステップメール、ポップアップ機能がよくできている点です。これらを活用することで、見込み顧客の興味度合いを把握するためのフラグ更新など、マーケティング活動の自動化を進めることができています。

また、以前のツールではプランの上限によりキャンペーン作成数が制限され、例えば来年度も継続して利用する場合、前年分のキャンペーンにも追加費用が発生するというコスト面が課題でしたが、シャノンでは未公開のキャンペーンは無償で作成でき、作った公開用のキャンペーンは翌年にも持ち越して利用できるため、コスト面での費用対効果が優れていると感じています。

2. 具体的な活用方法まで提案。継続利用を支える伴走型サポート

シャノンの大きな特長であり、弊社が継続利用している主な理由のひとつがサポートの手厚さです。通常のカスタマーサポートに加えて伴走型の支援があり、これまでに利用した2社とは異なるサービスでした。

現在のご担当者は、使い方の説明にとどまらず、ご自身の経験に基づく活用ノウハウを私にレクチャーしてくださっています。例えば、インサイドセールスが活用する際のリスト表示方法などのナレッジを惜しみなく共有してくれます。

また、ウェビナーでの取り組みの際は、シャノンが主催するウェビナーの現場を見学する機会をいただくなど、製品提供にとどまらない支援姿勢や、企業としての顧客への向き合い方に高い評価を抱いています。

特に、申し込みフォームのカスタマイズで行き詰まった際には、電話や定例ミーティングを通じて丁寧かつ継続的にサポートいただき、課題の解消まで親身になって伴走してもらえたことが強く印象に残っています。

ウェビナーの「名寄せ問題」を解決。Zoom連携で工数と負担を大幅削減

手動運用で生じていた課題

高阪氏: シャノン導入後、特に大きな効果を感じた施策はウェビナーです。コロナ禍で取り組みを始めましたが、当初はZoomとシャノンの連携機能がなく、運用に手間がかかっていました

シャノンのフォームで申し込みを募集し、参加者にZoomのURLをメールで送るという運用方法でした。しかし、その際、参加者がZoomで会社名やイニシャルなど別名で参加されることが多く、申し込みリストとZoom参加者の名寄せができないという大きな課題がありました。

誰が参加したか特定できないため、アンケートに答えていない人にはその後の適切なアクションが取れず、後追いができませんでした。

連携機能導入による劇的な業務改善

高阪氏: Zoomとシャノンの連携ができるようになったことで、誰が入ったか瞬時にわかり、どこまで視聴したかまで記録されるため、名寄せ作業が一切不要になりました。

名寄せ作業は時間もかかり、手作業で特定しようとすることでストレスも溜まる、精神的な負荷の高い作業でしたが、この連携によって時間的・精神的な部分を含めて100%省力化できたと感じています。

自動化と可視化がもたらした戦略的変化

見込み客の熱量を逃さない。シナリオ機能を活用した購買ピラミッドの管理

高阪氏: 導入時に魅力を感じた機能の一つであるシナリオ機能を活用することで、見込み顧客の興味度合いを把握するための「フラグ更新」など、マーケティング活動の自動化を進めることができています。

現在は、月次レポートでマーケティング全体を俯瞰するためのフレームワークである購買ピラミッドの推移を確認しています。購買ピラミッドは「認知」「興味」「関心」「比較・検討」「商談」といった購買フェーズを定義・管理するもので、各フェーズにおける顧客分布とその変化を把握できます。

この購買ピラミッドの考え方は、シャノンが開催したウェビナーを通じて着想を得ており、学んだ内容を基に試行錯誤しながら仕組み化しました。

当社では見込み顧客の行動に応じて独自の分類でリードを管理し、適切なタイミングでフィールドセールスへ提供できるよう、シナリオ機能を活用しています。

施策の可視化で戦略が変化。過去5年で最大の受注を実現

高阪氏: シャノンを導入して以降、各種施策を連携させ「見える化」できたことが要因の一つとなり、マーケティング起点の受注が過去5年で最大となっています。

特に展示会運用は、「名刺獲得」を目的とする段階から、「案件・受注の創出」を成果軸とする段階へ移行しました。シャノンを用いることで、その進捗を「見える化」しています。名刺は一旦名刺管理ツールへ取り込んだ後、シャノンへ連携し、ABC評価で優先順位を設定してフォローを実施。サンクスメールもおおむね1週間以内の送信が可能になりました。

また、広告施策についても、どのWeb広告経由の問い合わせが商談化したかなど、トラッキングを強化。これにより、どの施策が効率的かを把握できるようになりました。

現在は、毎月のレポートの中で、購買ピラミッド層の推移を確認し、認知層、比較検討層などのボリュームを見て、どの施策が足りないかを明確に把握できるようになっています。シャノンは、展示会、Web、メルマガなど、様々なマーケティング施策を連携させる「ポータル」として機能し、シナジーを生み出しています。

自動化のさらなる推進と、攻めのマーケティング施策へ

高阪氏: 今後は、まだ使いこなせていないレポート機能をしっかり活用したいです。データベースの連携など、難易度の高い部分もあるため、研修などを活用しながら、使いこなせるようにしていきたいと考えています。

また、既存施策として注力しているメルマガについても、現状の定期的な配信だけでなく、より「攻め」の施策として強化していきたいと考えています。メルマガを起点とした案件創出を目指し、ステップメールを活用してターゲットの興味度別のコンテンツを配信し、成果につながりやすい導線を工夫していきたいです。

さらに、自動化をさらに強化していく上でシャノンへの要望もあります。特に、以下の2点について、より柔軟な機能強化に期待しています。

  • データ連携の柔軟性: ラジオボタンやチェックボックスのデータをCSVで追記する際、情報が上書きされてしまう問題の解消。
  • フォーム運用の簡素化: セミナー申し込みフォームをCMS機能で簡単に修正できるようにし、運用負荷を軽減すること。

シャノンに限定せずリードを集めて受注につなげるという観点ですと、最近話題のインテントセールスや、メディアへの露出(CMなど)といった、より攻めの施策にも幅広くチャレンジしていきたいと考えています。