食品素材メーカーの「営業」をデジタルで再定義。多数の製品情報を資産に変える、組織横断の情報基盤構築
- 業種
- 製造
- 規模
- 1001人~
- 課題
- 将来的な人手不足 検索行動の変化に伴う対応 発信プラットフォームの欠如
取材ご協力企業
不二製油株式会社
不二製油株式会社は1950年の設立以来、「植物性油脂」「業務用チョコレート」「乳化・発酵素材」「大豆加工素材」などの事業を展開する植物性食品素材のリーディングカンパニーです。
世界トップクラスの油脂加工やチョコレート製造技術を核に、持続可能な食の未来を創造しています。
日本のみならずグローバルに事業を展開し、豊かな食文化と健康への貢献を目指しています。
取材ご協力いただいたかた
日本市場管掌 日本営業部門 営業戦略室 戦略推進課 課長
長島 慎 氏
製品導入のPOINT
- 目的
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- 労働力減少を見据え、営業活動をデジタルで補完し、必要な情報を継続して届ける基盤を構築すること
- サイト運営を内製化し、更新コストの削減と反映速度の向上を実現すること
- ネット検索など、顧客の購買行動の変化に対応し、比較検討の土台に乗ること
- 課題
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- 製品サイトがなく、Web検索をしても自社の情報に辿り着けない状態だった
- 外注による開発では、軽微な修正にも多大な費用と時間がかかっていた
- 既存顧客以外に情報を届ける場がなく、認知が限定的だった
- 効果
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- 自ら情報発信できる場ができ、検索流入から商談へつなげるための情報基盤が整った
- 専門知識がなくても自社で即時更新が可能になり、外注費を削減できた
- 自社サイト・プレス・SNSの多角的な連携で、外部からの新規流入が増えた
労働力減少と購買行動の変化に対応。
成長に不可欠な「CMSによる情報基盤」への転換
営業の中長期課題に取り組み、「新しい売り方」を形にする
営業部門には、短期の成果づくりと並行して、中長期で取り組むべきテーマがあります。営業戦略室では、営業部門や関係部署と連携しながら、そうした中長期課題に取り組み、デジタルも活用して将来必要となる「新しい売り方」を形にする役割を担っています。
避けられない「労働力減少」への備え。
営業活動を「人」だけに依存しない情報発信体制へ
私たちが直面している中長期の課題は、主に3つありました。一つ目は、「労働力減少」への対応です。人が減れば、物理的に訪問できる件数も減り、売上に影響が出る可能性があります。営業活動を「人」だけに過度に依存しない形にしていくことは、重要なテーマです。
二つ目は、「顧客の購買行動の変化」です。今はBtoBであっても、何かを検討する際はまずネットで検索します。検索で情報が見つからないと、比較検討の候補になりにくく、結果として選択肢から外れてしまう可能性があります。
そして三つ目が、「組織としてのマインドセットの変革」です。実はBtoB企業には、「ネットに情報を出すことで、想定以上のお問い合わせが増え、現場のリソースが圧迫されるのではないか」という懸念が根強くあります。問い合わせ対応の負荷を考慮し、情報公開の範囲を慎重に検討する考え方もあります。
しかし、自分が消費者として考えると、探した時に情報が見当たらないものは買いようがありません。営業活動を補完する手段として、デジタルを「もう一人の営業担当者」のように活用し効率的に情報を届けるプラットフォームを築く。これが、中長期的に不二製油を支える戦略になると確信していました。
4ヶ月でのサイト立ち上げを実現。
SHANON CMS選定の決め手は、非IT人材でも迷わない操作性
「多機能さ」より「使いやすさ」を優先。約4ヶ月でサイト立ち上げを実現したスピード感
まずは「注力製品のLPを、手早く簡単に作る」ところからスタートすることにしました。シャノンを選んだ決め手は、まさにその「手軽さ」と「操作性」です。他社の高機能で高価なシステムも検討しましたが、私たち運用メンバーはITの専門家ではありません。多機能すぎて使いこなせないよりも、初心者でも直感的に触れることを優先しました。
その結果、9月のキックオフから1月末の公開まで、わずか約4ヶ月というスピードでサイトを立ち上げることができました。できることから始めるという割り切りと、システムの使いやすさを選んだ結果だと思います。
外部委託による「タイムラグ」を解消。現場主導で即時更新できる運用体制へ
導入してすぐに実感したメリットは、現場での修正スピードです。製品のリニューアルや終売によって、製品名の語尾のアルファベットの識別符号が変更するといった非常に細かいマイナーチェンジが発生することがあります。
これまではこうした修正一つとっても外部への指示書作りから始まっていましたが、今は現場の担当者が管理画面から即座に修正できます。データベース機能を活用し、製品名を1箇所直せば紐づくレシピ情報も連動して変わる。外部委託中心の体制では難しかった『正確性』と『スピード』の両立を実現できました。
開発部門の知見をデジタル資産へ。
CMSによる情報発信で、製品のメリットを全顧客へ可視化
「手渡し」の知見を、誰でも見える資産へ。開発部門の熱望に応えた情報発信の場
サイトを開設して驚いたのは、社内からの反響の大きさでした。実は、弊社には「自分たちの情報を世に出したい」と熱望しているメンバーが数多くいたのです。特に評価が高かったのが、開発チームです。
弊社の製品は、用途や課題に応じた専門性の高いものが数多くあります。そのため、素材だけをご提供するだけではお客様にはその良さや使い方がすぐには伝わりません。だからこそ、レシピや課題解決の提案とセットにして、その価値を伝えることが重要です。
これまでは、そうした貴重な知見を営業担当者が個別にご案内する形が中心でした。しかし、このプラットフォームができたことで、誰でもアクセスできる形で自社の技術力を可視化できるようになりました。開発担当者からも「情報を発信できる場を作ってくれた」と、前向きな協力の声が上がっています。
情報発信の必要性を確信。プレスリリースへの反響が証明した、顧客の潜在ニーズ
集客面でも、想像以上の手応えを感じています。サイト公開に合わせてプレスリリースを配信したところ、当初の想定を上回る新規流入がありました。SNSでの発信も始めてみたのですが、フォロワーの方々から「こういう情報発信を待っていた」といった好意的なコメントをいただくこともあり、これまで発信できていなかった情報へのニーズの強さを再認識しました。
もちろん、多数あるすべての製品を掲載できているわけではありませんし、コンテンツの質もこれからもっと上げていかなければなりません。しかし、「自分たちでスピーディーに情報を更新できるインフラ」が整ったことは、私たちにとって極めて大きな一歩です。
インフラ構築の先にある、組織運用の最適化。
専門部署に頼らないCMS活用で、顧客育成を加速
自律的な運用で「情報の質と量」の最大化へ。
鮮度を保ち続けるための仕組み化への挑戦
これまでは、デジタルマーケティングのインフラを作ることに注力してきました。今後は、この基盤をどう使いこなし、ビジネスの成果につなげていくかが勝負です。
一番のテーマは顧客の育成です。BtoB企業として、闇雲に集客量を増やすだけでなく、サイトを訪れてくれた方々に「この情報は役に立つ」「また見に来たい」と思ってもらい、検討のきっかけを創り出していきます。
そのためには、情報の鮮度とバリエーションが欠かせません。現在は私の部署が中心となって運用していますが、来期は共に企画を進めている別部署のメンバーにも管理画面を触ってもらい、各部署が自ら情報を発信・更新できる体制へと広げていく計画です。
組織の垣根を越えた、新しい不二製油の営業スタイル
専門知識がなくても直感的に操作できるSHANON CMSだからこそ、こうした「運用の分散化」もスムーズに進められると考えています。現場に近いメンバーが自ら情報を発信し、更新サイクルをさらに高速化させていく。
他部署と一丸となってコンテンツを充実させていくことで、人の手とデジタルを活用した不二製油の新しい営業スタイルを築けると確信しています。
関連資料
SHANON vibit CMS
低価格帯のパッケージ導入から独自のカスタマイズ開発まで可能
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